A



顎に踵がぶち当たった。
じんじんする顎を押さえているとふいに上にかかる長い影。真顔でジャージを引き上げながら@@が見下ろしてくる。
見下ろす視線と視線がかち合って青峰の全身が震えた。


「次、やったら殺すって言ったよな。青峰」


陽炎のようにゆらめく@@の体。
頭ごなしに怒鳴るいつもの怒り方ではなく、静かに、諭すように発される低い声。刃物のようにぎらつく眼光が真っ直ぐに睨み付けてくる。


これだ



「…っ〜!!」
「ああ?お前何顔赤く…して……」



青峰の体の中心部を見て@@の声が尻すぼみになっていく。
存在を主張するそれを見て、@@は嫌悪をあらわにした。



「何盛ってんだてめえ。このド変態が」
「っづ!う…!」

容赦ない蹴りがそこに入った。身の毛のよだつ痛みだったが、見下ろされる視線と相成ってしまうと快感にしかなり得ない。
熱い息を吐き出しながら期待を孕んだ涙目でこびるように@@を見上げる。


「ぶっ殺してやる」



@@は悪魔のような笑顔でそれに応えた。




実際に死ぬ、と思った。



「っぁ、む、むり…!!んぁ、あっ!」
「無理ィ〜?吹っ掛けてきたやつがほざくなよ」
「んぐっ!」


@@の素足がむき出しになった青峰のそれにぐりぐり押し付けられている。竿を折る勢いで踏みつけられて何度目かわからない射精を促された。短時間でこの有り様。絶えず与えられる快感と罵倒に青峰のものは一向に萎える気配を見せない。


「こうされんのが好きなんだろ?青峰は変態だから」


息も絶え絶えな状態で小刻みに首を縦に振った。


見下ろされている。あの目で。
にんまりと歪む口許が愛しいと思った。
足ベトベトなんだけど、と@@が爪先を差し出した。


「っは、ぁ@@…!@@っ…!」
「犬かよ」


指の間から爪の隅々まで舐め回すと@@は貶しながらも満足そうに笑った。それが嬉しくてさらに丁寧に舐めたがふいに爪先が下ろされる。

ぐっと胸ぐらを捕まれて引き寄せられる顔。
ぶつけるよう当たった唇と唇。無我夢中で背中に手を回して薄い唇を貪った。苦い。



「んっ、@@、は、」
「なんなの急に。盛ってんのはいつもだけど」



至近距離で見る@@の視線の破壊力。
眼力で人が殺せるんじゃないか、少なくとも自分は死ねる。
体の芯から込み上げてくるぞくぞくする快感に青峰は唇を噛んだ。

もっと見てほしい。他の誰でもなく俺だけを。


「見、ろ俺を…!」
「はあ?」
「てめえのっ…、ギラギラしてる目、俺、超好き」


その視線は俺だけのものだ



胸ぐらをつかんでいた@@の手は青峰の後頭部に回りまた強く引き寄せた。合わさった舌がさっきより熱い気がする。



「俺もお前の獣みたいな目好きだよ」



ぎらり、@@の目が光った。残った精が全部流れ出てしまうほどに美しい光だった。




「最後までヤれよてめえ」
「やだよ、母ちゃん帰ってくる」
「ならうちくれば」
「やだよ!お前んち桃井サンくるじゃん!!」


ひとしきり青峰は出しきって下半身をすっきりさせながら@@に引っ付いていた。あのまま流れで最後までいくのかと思えばこの仕打ち。
後ろから羽交い締めにしてがぶがぶ首を噛むとやめろ!と怒鳴られた。


「ぶちこんでいいつってんだからやれよ!」
「なんなのその男らしさ…はいはいいつかな」
「いつかっていつ!明日!?明後日!?」
「ガキか!うるさい!!」


じたばた暴れていると頭を捕まれてベッドに押し倒される。


「言うこと聞けや」



きゅん。


いじめられっこ世にはばかる

(何おっ立ててんだてめえは…!!)
(お前の目マジで腰にくる)
(黙れ変態!)
(…っ!)
(興奮すんなってば)



青峰を攻めようとすると大変な…あれに…真夜様リクエストありがとうございました!!!!ここここんな感じで…攻められてますか…!!!

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