Skinship Skin care!

…とある船旅先の温泉宿にて。





かぽーん―――



眞魔国第27代魔王陛下とその名付親、同じくその(自称)婚約者が今回のお忍び旅行で向かった先は、観光地として名高い、あの毒女アニシナのお膝元・カーベルニコフ地方に属する、とある小さな島。
滞在先は、ヒルドヤードの歓楽郷ですっかり温泉好きとなった陛下のために名付親がわざわざ探してきた、温泉が名物として地元ではちょっと有名な宿だ。
彼らが宿に到着したその夜、贅沢にも掛け流しになっているそこの露天風呂では、そんな主想いの名付親と共に、彼に後ろから抱きかかえられるようにして魔王陛下が入浴していらっしゃった―――



「ユー…、坊ちゃん、どうしたんですか?そんなに顔を赤くして…耳までこんなに…逆上せちゃいました?(にっこり)」
「〜〜っ///誰のせいだ!(ギロッ)」
「うん?何のことかな?(にこーっ)」
「ふっ…ん…コン…ラッ……んとに、もうっ…ゃめぇっ…ァんっ!」


ダダダダダッ
ガラッ!!


「こぉ〜らぁ〜っ!お、お前たち、い、い、一体何をししししてるんジャリィッ!!」
「!、ヴォ、ルフ…!!」
「おや」
「おや、じゃないぞコンラート!!貴様、ぼくの婚約者と風呂で何を…」


「ナニって…ヨガ♪」


「またそれか!…いいや、ぼくは騙されないぞ。その『よが』とやらは風呂でするものではないだろうが!」
「水中ヨガだよ。ただのヨガよりも湯の中、しかも温泉でやったら身体も解れてより効果的かと思ってね。坊ちゃんは窮屈な船旅でお疲れだから…そんなことよりヴォルフ、お前こそ船酔いはもういいのか?」
「…う゛っ…そういえば思い出したらまた…むむ、いいかユーリ、ぼくは先に戻るが、あまり婚約者を待たせるなよ!…ぅぷ」

ばたばたばた…


「…ヴォルフ、行ったみたいですよ……よく我慢できましたね…良い子だ、ユーリ」
「……は、ぁ…コンラッド…、」
「あなたの可愛いココが、俺のモノを美味しそうに飲み込んでいるのを、ヴォルフに見られなくて良かったですね…これも温泉のお陰かな?」
「…あっ!ねぇ…もぅ、こん…んっ…ぉれ、ガマン…でき、なぃっ!…はぁんっ」
「へぇ…いいんですか?今度こそ、何処の誰とも知れない輩がいきなり入ってくるかもしれないんですよ?…それとも、ユーリは誰かに見られたいのかな?」
「ゃ、やだぁ……っから、はやく…終わらせてぇっ!」
「(黒笑)御意のままに…ふっ、いきますよ…」
「あ、ぁ、あああっ!!」
「…くっ…、ユーリッ!」



魔王陛下は、爽やかな笑顔にモノを言わせて宿の女将から「貸し切り」の札をもぎ取ってきた名付親の配慮(別名・悪知恵)を知らない。
さらに、ぐったりとした陛下が名付親のお姫様抱っこで部屋に戻ってみれば、久々に陸上の揺れない寝台を手にした(自称)婚約者がすでに寝台を占領下に置いていたため(オプションにもれなく盛大な鼾および寝相が付いてくる)、そのまま名付親の部屋へ拉致される運びとなった。
そして彼の部屋の寝台に寝かされ、あっさり第2ラウンドに突入し、結局陛下が気絶するまで2人で不健全な運動に勤しんでしまったワケだが…

…獅子がいつにも増して興奮していたのが、温泉の美容成分で自分のお肌がつるつるぴかぴかになっていたからだったなんて…


魔王陛下には知る由もないのである。






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mickel様にいただきました。
確信犯な次男と騙されちゃってる有利にもういろんな汁が止まりません!
ありがとうございました!

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