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陛下がおねむなコンユ
「ふ、むぐぐ、う、」
ユーリの口の端から唾液とともに白い液体が流れていく。
「ふんん、うー」
むずがるように寄せられた眉、濡れた瞳が非難の色を宿しているのをみて、もう少しでおわるからと宥めすかして頤に指を添えた。
「ユーリ、もう少し口を開いて」
「む、……あー…」
「そう、あーん」
喉の奥をついてしまわないように細心の注意を払うべくコンラッドはユーリの口腔をのぞきこむ。
昔、同じようにおねむの末っ子の歯をみがいたときにはこんな気持ちにはならなかったぞとコンラッドは、銀糸をひく唾液からそっと意識をそらした。
執務にキャッチボール、そのあとに夜会。
特に今日の書類の量は取り分け多かったのだ、そして夜会。
何よりその間にキャッチボールを挟んでいる。
身体的にはもうくたくただろう。
実際、日付を跨いだ頃に解放されたユーリがお風呂から上がる頃にはすっかりくたくたになっていた。
もう動きたくないー、と酔っ払いのうわごとみたいなことをいうユーリを引っ張って寝室までつれていく。
「おやすみ」
「ちょっ、ちょっと待ってユーリ!」
くわあとあくびをひとつ、それから寝台へ傾く身体を引き止めてまだまだ滴がおちる髪の毛を拭いてやる。
「ねーむーいー」
「じゃあ髪の毛ぐらいきちんとお拭きになったらどうです陛下?そしたら今更、寝る前に引き止められることもなかったでしょうに」
「へーひゃ、っていうにゃ」
あくびを噛み殺す有利の髪の毛を手櫛ですくと有無を言わせない口調でコンラッドは言った。
「歯磨きもしないと、かなりの数のお菓子をほおばってらっしゃいましたから」
「…だっておれ酒のめないしさあ……」
もうぜんぶこんらっどがやってよー…
半分夢の中なユーリがつぶやく。
それからユーリはあくびコンラッドはため息をひとつおとした。
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せーふせーふ!歯みがき歯みがき!
紛らわしい感じの話が書いてみたかったんです!