夢主が幼女というか子供です。




人には嫌いな食べ物や好きな食べ物。
そして、苦手なものや食わず嫌いといったものもある。

しかし、それ以前に食べ物の見分けをつけなければいけない時がある。
ただ、口にして
「これまずい」
「これきらい」
なんて、子供のようなことを言ってられない。

子供なら食わず嫌いは許されるというか、
まだわかるが…こいつは違った。



「??食べないの?」

「あ、いや…食うぞ!」

「でも、ピーマンだけ、残ってるよ?遠藤さん食べないの?」

「食うって!お前が気にすることねぇだろ?ほら、お前もまだハンバーグ残ってんじゃねぇかよ。くわねぇのか?」

「食べる!!好きなものは最後まで残しておくの!」

「俺だって、ピーマン好きだから最後まで残してあるんだからな」

「ふーん。」


なまえがおいしそうにハンバーグをほうばる。
それを、羨ましそうに見る遠藤。


「あーんっ、うん!おいしい♪」

「……なまえ、口についてっぞ」

「口?」

袖で拭こうとするのを止め、紙ナプキンで吹いてあげる。

「おい、いつも言ってるだろ。袖で拭くなって!」

「うーん、ごめんなぁさぁいぃ・・んっ、」

「ったくよ。・・・食ったか?」

「うん!食べたよ!」

「じゃぁ、帰るか」

「遠藤さんまだ残ってるよ。。。食べないの?」

「うっι……もう、腹いっぱいなんだよ」

「いつも遠藤さんお腹がいっぱいでも、ちゃんと食べなくちゃいけないって言ってるけど・・・」

「あぁ…俺は良いんだよ。お前はこれから大きくならなくちゃいけねぇだろ?んな事はいいから、行くぞ」

「はーい」


お店の会計を済ませ、車に乗る二人。


「よい、しょっと!」

「ちゃんとシートベルトしろよ。」

「はーい!!」


車を出す。夜遅い時間だが、車がたくさん通っている。
その中に子供をつれているのは遠藤だけだということは、黙っておこう。


「♪ん〜んん〜んん〜じゅうーごじはぁ〜ごごさんじぃ〜」

「(何歌ってんだよ・・・)」

「♪後〜ぜんさんじはん〜さんじさん〜まんじゅしゃげぇぇーえーーー!あ!!!」

「Σっっと、なんだよ!?」

「ピーマン!ピーマンが浮いてる!大きい!!」

「はぁ?ピーマン?」


なまえのほうを見ると外を指を指している。
遠藤がその方向を見ると、ピーマンの形をした大きな看板がある。
きっと畑が近くにあるのだろう…


「あぁ、看板か」

「おいしそう…」

「なまえはピーマン食えるのか?」

「うん!大好きだよ!」

「ふーん。」

「遠藤さんも大好きだよね!」

「は・・・?あぁ、そうだな…」


嘘である。
遠藤はピーマンが苦手であった。昔から偏食ではなかったが、ピーマンだけは
大きくなっても大人になっても食べられなかった。

昔よく「好き嫌いしたら大きくなれないよ」といわれていたが、
遠藤は好き嫌いをたくさんしてきたが大きくなった。


「お前はすごいな。」

「??何が?」

「好き嫌いないんだな」

「うーん…あるよ。なまえはねーおでんが嫌い!」

「あぁ、確かに嫌いだったな。でもピーマンは食えるのか」

「うん!遠藤さんも食べるでしょ?」

「あー…どうだろうな。」

「えーダメだよ。好き嫌いしたら。大きくなれないよ」

「ぶはっ、さっき言ったろ?良いんだよ、俺は十分大きくなったからな」

「もっと大きくなるんだよ!!もーっと!」


なまえが両手を大きく広げて『大きく』を表現した。
その様子が面白くて遠藤は口角を上げ笑う。


「じゃぁ、なまえもおでん食べておーきくならなくちゃな。よし、ついたぞ!降りろ。」

「え?ここ、お家じゃないよ。お店だよ」

「そうだよ。おでん買うんだよ」

「えー!もうお腹いっぱいだよ!!」

「俺が空いてるんだよ…」


遠藤となまえがコンビニに姿を消した。
出てきたときは、遠藤の片手におでんの袋。なまえの両手にアイスを持っていた。





好物 END



memoで野菜のを書く!
って言ってたので書きました!!
遠藤さんはピーマンが苦手らしい。
いや、普通に食べると思うけど、嫌いだったらかわいいって話ですよ。

しかも子供にも「食べなくちゃダメですよ」なんて言ってるなんて…
遠藤さん、がんばってください…

最後のアイスとおでんはギャグです。
何の意味もありません。ただ持たせたらかわいいなぁーって
思ったからです。




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