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「あ、んん…!ひゃっ……」

「は…っ」



狂ったような喘ぎ声に自身がまた熱を持つのがわかった。自分の下で喘ぎ乱れる恋人は最早、正気の沙汰ではない。

やりすぎたかーーと男…降谷零は思った。
だが、責任は自分が取るといった。面白半分に使った薬の効能は予想外だったけど、と数時間前のやり取りを回想した。










ーーーー




「なぁにこれ」


先に帰宅していた降谷零の恋人…苗字名前は帰ってきた零が机の上に無造作に置いたカプセルが2つ入っている透明な小袋を見てそう言った。



「催淫剤」

「は?!」


ガタッと席を立つ名前に零は視線だけで彼女を捉える。ニヤリ、と口角を上げる零に嫌な予感がする名前は恐る恐る席に戻った。



「この間の麻薬売買の件がカタが付いたのは知ってるだろう?」

「うん…。でもあれから随分時間が経ってるじゃない」

「押収した荷物にまだ紛れていてな。麻薬ではないけど面白いから持って帰ってきた」

「またそんな違法なことをして」

「心配いらない。効能を試してみると言ってきた」



えっ、と怪訝そうな声で名前は逃げる。今度は視線を合わさず席を立って寝室に向かう名前に零はカプセル持ち、追いかける。




「逃さないけど?」

「どうせそれ私に試すんでしょ!絶対いや」


寝室の扉を開けようとする名前の腕を取り、自分の方に向かせる零。
怒る彼女にちゅっと頬にキスをする。


「紛い物かもしれないだろ」

「麻薬じゃないってわかってるんだったら、それの効果とかも調べきってるんでしょ」



さすが部下だなと零は感心する。そう、とっくに手回しをしてこの薬がどこまで効くのかは知っているし、なんなら取り調べ中に売人にも吐かせている。


副作用もなく、ただ快感だけを求める、というのなら試してみたい気持ちがあった。どうせ違法な捜査の上の押収物だ。効能を知るからーーと他の部下に言って帰ってきたのは事実だが、と零は正直に言う。



「でも2粒ある。意味わかるだろ?」

「……貴方も飲むってこと?」


薬をちらつかせて見れば眉尻が少し下がる名前に零は手際よく薬を袋から出し、2粒とも口に含んだ。


「ちょ……れ、んっんんん」


零はそのまま名前に口付け、閉じる唇を舌で割り入れ自分の唾液とともに名前の喉へとカプセルを噛み
、舌の上で液体が溢れ、そのまま流し込む。そのついでに舌を絡ませ、呼吸を奪いつつ名前の唾液と自分のそれで零もカプセルを噛み、飲み込んだ。
漸く解放された名前はずるずると扉に凭れながらへたり込む。

大丈夫か、と言って零は手を差し出すがいらないと叩かれてしまったので強引すぎたかなと笑うが名前から見ればいたずらっ子のような顔をしていたようだ。


「貴方と今日は寝ない!」


ぷい、と顔を背ける名前にやれやれと


「じゃあこれから君の体にやって来る火照りはどうする?まさか他の男に抱かれるとか言わないよな?」

「赤井さんのとこ「なんて言った?」



その言葉を言い終わる前に顎を持ち上げられ、殺気が放たれた。
目が本気だーー名前は怯む。
零を一瞬で怒らせる名前をつい怒りに任せて言ってしまったと謝りそうになったが慌てて口を噤む。
これは向こうから吹っかけてきたのだというように睨もうとしたが、



「零なんて…知らな、い……!」


ドクン、と心臓が跳ねて胸を抑える。目眩がして、全身が熱くなる感覚に名前はクラクラとする。


「名前?」


そんな彼女の異変にすぐに気付いた零も屈んで声を掛けるが彼もまた名前と同じ症状に陥る。
薬の効果が早すぎるーー頭がクラクラして正気を失う前にベッドに名前を運ばなければ、と理性を働かせ、名前を抱き上げた。


「ん、や……触らないで…」


少しでも触れるたびに反応する名前に焦る零。まさかこんなに早く…これほどの効果だとは……思っていなかった。


「……責任は取るから」



名前の額にキスを落としてベッドに降ろす零。荒い息遣いが二人分、部屋に響き渡る。目尻に浮かぶ涙を唇で掬い取り、頬、首筋にかけてキスをする。唇が肌に触れるたび、反応する名前に興奮してしまうのをなんとか抑えていた。



「れい…あ、つい…」

「…ん…」



キスをしながら名前の背を起こし零と同じ白のスウェットを脱がせる。先に帰宅していた名前はお風呂も先に済ませたようで、汗ばんだ身体からはボディーシャンプーの香りが漂う。ブラジャーを付けていない彼女の胸は顕になりその頂点はピンと立っていた。

零もまた薬が回ってきた時点で自身は勃ち上がりパンパンとなったスラックスにベルトを外しファスナーを降ろした。
胸にキスも忘れずに落とし、痕が残るほど吸い付く。


「ん、っ…!!ぁ、やっ……」


ビクビクと身体が反応しているのにたまらず零は名前の下半身に手を伸ばす。ズボンとショーツに手を突っ込めば溢れでる愛液に驚いた。


「……すごい」

「んっ、なに、が…」

「びちゃびちゃに濡れてる」

「!!!」


耳元でそう囁く。驚き、否定の声をあげようとしたが、また零に口を塞がれる。
そのすきに彼女のとろけた秘所に指を2本入れる。思ったとおり中はぐっしょりとしていてうねうねと指を締め付ける。

ーーー一度はイってもらおう。
そう考えた零は指を曲げ、彼女の気持ちいいところを指の腹で擦る。


「あっ、あ…零、だめ……いっちゃう…ゃぁぁぁーー!」

身体が大きく跳ね、名前が達したのがわかった。だが、指の締め付けはいまだ収まらない。親指でクリトリスを押し潰せば声にならない叫び声が上から聞こえてくるのをその身に受け、もう限界に達しそうな零は自分の服も彼女の残りの服も剥ぎ取りぴたりとペニスを彼女の秘所に当てる。


「ちょ、待って……ゴ、ム…」

「無理…我慢できない」



薬に当てられながらも冷静にベッドサイドの引き出しに手を伸ばす名前のそれを塞ぎ、もう片方の手は膝の裏に回されて、一気に挿入した。



「んあっ!!!」


すんなりと自身を受け入れるナカは締め付けが心地よく、油断すればすぐにでも達しそうになる。零は理性だけは飛ばさないよう必死で耐える。


「れぃのばかぁ…」


コンドームをつけなかったからなのか抵抗する名前の頭を撫でて、息も絶え絶えに零は言う。



「言ったろ…?責任は取るって」

「っ……」


抵抗を止めた名前に了承の意と捉え、ゆっくりと動く。ぶるりと背中が冷えた。こんな感覚は初めてだ。
媚薬というものは恐ろしいーーーーそこで冒頭に戻るわけだった。


あれから何度もお互いに達したが身体はまだ満足できていない。零は辛うじて理性を保っているが、名前はすでに正気を失っている。
それでも零のペニスを締め付け続けていて、精液が全て搾り取られるのではないかと零は戦いた。
シーツはびっしょりで下のマットレスまで染みているだろう。これはとっかえかな…と思いつつそろそろ終わりにしよう。
角度をかえ、体位をかえ、ありとあらゆるセックスをした。


「ここまで、だ」



一番深くにペニスを突き上げる。甲高い声を出して名前はくたりと意識をなくす。


ふぅ、とため息を付いて零も名前の横に倒れ込む。
心地よい疲れにすぐさま眠りに誘われそうになるが慌てて起き上がって濡れタオルと新しいパジャマを持ってくる。
疲れきった名前の半身を起き上がらせてもよく眠っているようで目を覚ます気配はない。
そのまま名前の身体を綺麗にさせて服を着せた。
ベッドシーツも一度彼女をリビングのソファに移動させてから綺麗に敷き直し、再び寝かせて、零は今度こそ眠りに就こうとした。自分はともかく、朝起きた彼女に少しでも不快感を残しておきたくなかった。名前を腕の中に抱き、零は夢と現の間でおやすみと言って。







**


全身に広がる倦怠感で目を覚ます名前。起き上がろうとするが鈍い痛みと体に巻き付かれた腕に阻まれた。
満足そうにすやすやと眠る男を見て昨夜のことを思い出す名前。時計を横目で見ると、起きる時間にはまだ早かった。
辛うじて覚えている記憶の断片を繋ぎ合わせた名前は恥ずかしくなり大人しくベッドの中に潜り込んだ。


「ん、あれ…」


と、名前は自分がきちんと服をきていることに気付く。ベタベタな身体もきれいさっぱりだ。
後始末をしてくれたは零しかいないわけで自分だって薬の影響で疲れてたのに、と名前は思う。

零の胸に顔を埋めて目を閉じる。
するりと、腕の力が弱まったかと思えばまた抱きしめ直す零に起きているのかと思って名前を呼ぶが、反応はなかった。どうやら本気で寝ているようだ。

今日は名前は仕事で、零もポアロのバイトだ。
この身体の怠さで果たして仕事が出来るのか…とぼんやり考えながら再び眠りに就いた。






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