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降谷零と苗字名前は久しぶりに仲良く帰宅した。
降谷の手には買い物袋を下げて、自分の家の鍵を開けて名前を先に入るよう促した。


玄関に入るなり早々、名前に口付ける。不意打ちのキスで背中から倒れそうになる彼女を支え尚も唇を離さない降谷にシャツを必死で握りしがみつく。


ようやく、降谷は唇を離してニヤリと笑った。呼吸を奪われ、肩で必死で息をしている名前を尻目にずっと持っていた買い物袋を床に置いた。

頬を真っ赤に染めて、なおも荒い呼吸を繰り返す名前に降谷はムラムラと気持ちが沸き立った。
今日は久しぶりに家で食事でもしようと思って誘ってみたものの、食欲よりも性欲のが勝ってきた。そうと決めれば名前の背中と太ももの裏に手を差し込み抱き上げた。
寝室まで一直線して、ベッドに降ろす。


「ちょ、零、ごはんは……」

「僕は先に名前を頂きたいな」


にっこりと笑顔でいう台詞に降谷は少しクサかったか、と思うが恋愛慣れしていない名前には十分効いたようだった。


「……っとに、お前は」


言った方も照れるだろう、と言いたげな降谷の表情を読み取れない名前は首を傾げる。
数え切れないほど夜を一緒に過ごしても未だに初心な反応を見せる名前に降谷はつい、欲に勝てなくなる。
自分が彼女の初めての男なのだ。そう考えれば男としては嬉しいものなのだ。
死んでも離すものかーーその決意はいつだって心にある。


髪に、額に、頬に触れるキスをする。くすぐったがる彼女の声すら欲情を煽るだけだった。


首筋に噛み付き、一層びくんと身体を跳ねさせた名前に降谷は今からこれでは身体が保たないなと考える。しかしそれもまあいつものこと。


手際よく服を脱がせ、下着姿の名前が自らの手で身体を隠そうとする。


「何度も見てるんだからいまさら隠さなくても良いだろう?」

「だって明るいから恥ずかしい……!」


そうか、と納得して降谷は枕元の照明のスイッチを切り替える。
間接照明に切り替えれば、ぼんやりと部屋はオレンジ色に灯された。


「これでいいかい?」


名前の上に乗りながら降谷はネクタイを緩めてウィンクを送る。


「ずるい……零はほんとに余裕なんだから……」

「こう見えてもそこまで余裕じゃないよ。お前の反応一つ一つ見るだけですぐにでも犯したくなる」

「ふぇっ……!?」

「さて、と。お喋りはここまでだな」


ベッドの軋む音。ゆらりゆらめく2つの影は1つになる。
嬌声が部屋に響き渡って時折、降谷の名前が途切れ途切れに紡がれる。


他の男を知らない分、自分好みに染め上げられていることを名前は知らない。知らなくても良いとは思っているが無自覚で他の男を煽られても困るな、と思った降谷だった。





180426
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