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柳蓮二。6月4日生まれのA型。立海大付属3年F組19番。生徒会書記所属。身長181cm、体重67kg。テニス部で参謀と呼ばれていて…俺の好きな人、です。



「蓮二、一緒に移動教室行こーやー!」
「…またお前か」
「お前ちゃうわ!春樹って呼んでや!」

何回も下の名前で呼んでって言ってるのに蓮二は呼んでくれない。おかしいなぁ。下の名前で呼び合ったら距離が縮まるって小春が教えてくれたのに。

「どないすればえぇんかなぁ、小春ー…」

ぽつり、と呟いた。四天宝寺中から立海大付属に転校しても小春はマメに連絡を取り合っている。や、他のテニス部メンバーとも連絡取ってるけど。

「…金色小春。四天宝寺テニス部所属。IQ200の天才プレーヤー、か」

俺の呟きに反応したらしく、隣を歩いていた蓮二が言葉を紡いだ。いや、俺が勝手に蓮二の隣を歩いてるんやけど。

「せや。小春は凄いでー。まぁ小春に着いて行けるユウジも凄いけどな」

あのダブルスペアは最強やと思う。息ぴったりやもんなぁ。そういえばこの前小春と電話してたらユウジが酷く不機嫌だった事を思い出した。

「川瀬春樹…サーブアンドボレーヤ、丸井とは違い力強いプレーをする四天宝寺のS1」
「蓮二、俺の名前覚えとってくれたん!?嬉しいわー!」

蓮二が俺のフルネームを知ってくれてたのが嬉しくて、抱き着こうとしたら案の定避けられた。そのお陰で俺は廊下の冷たい床とこんにちは。

蓮二は先に教室に向かって行ってしまったけど、俺は嬉しかった。床に額をぶつけた痛みよりも嬉しさが勝っている。

一目惚れだったんやで?絶対に言ってやらないけど。去年の準決勝、俺達四天宝寺は立海との試合だった。四天宝寺は惜しくも負けたけど一目蓮二を見た時から心臓が破裂しそうやった。

だから親の都合で立海に転校するって聞いた時、テニス部の仲間と離れるのは寂しかったけど、立海に行けるのは嬉しかった。

「絶対に俺のモノにしてやるから」

だから、柳蓮二、覚悟しとけよ?




追いかける
(君が俺を見てくれるまで)
(君が名前を呼んでくれるまで)
(君が俺を好きになってくれるまで)
(俺はお前をずっと追いかけてやる)