ガールズトーク!
「注意事項!これは500打企画中編『はんてんガール』と、そのスピンオフ作品である『ふつうガール』『こうこうガール』の主人公3人、通称ガールズが仲良くガールズトークするお話でっす」
「そのため、すべて会話文でお送りいたします。設定としてはそれぞれの話が完結した後にこのトークが行われていると思ってください。あとは特に気にすることなく、市松のオリジナルキャラクターが会話している程度の長い目で見てくだされば幸いです」
「そのため、名前変換はありません。それぞれのキャラクターの設定が気になる方は『はんてんガール』と『ガールズ』を読んでみてください。それでは、どうぞお楽しみください。っと、こんなものでいいのかな」






「はい、ということで始まっちゃいました!ガールズでガールズトーク!ガールズガールズうっさいわ!と思うかもしれませんが気長に聞いてください!
 そんなわけで、まずわたしたちのことを知らないってひとたちのために自己紹介から入りたいと思います。
 まずわたしはですね!…えーっと、あ、あのー、わたししか喋ってないんですけど?」


「えっ、あっ、わ、私、喋ってもいいんですか…?」
「遠慮しちゃだめだよ。グイグイいってこー!あ、センパイちぃーっす」
「どうも、それで、これは私も喋るのかな」
「もちろんッス」
「だが面倒だね。後輩諸君に進行は任せるよ」
「センパイ早速戦力外みたいなこと言わないでくださいッス」
「実は眠くてね」
「わたし、センパイを今日中庭で見ましたよ。一日中あそこで寝ていませんでした?」
「なんのことだかさっぱりだ」


「あ、あのー、とりあえず、自己紹介をしましょうか…?」
「さっすがはつこちゃん!あっ、なまえ言っちゃった!」
「だいじょうぶですよ」
「サンクスベリーマッチョ!そんなわけで、わたしは『はんてんガール』こと藍場藤!独身!スリーサイズは、」


「柳瀬先輩、スリーサイズも言わなくちゃいけないんですか…?」せ
「ん、彼女が言い出したということは流れに乗らなきゃいけないだろうね」
「そ、そんな!私、測ったことありません」
「じゃあ私が測ってあげようか。ここにちょうどメジャーが、」


「ツッコんでよはつこちゃん!」
「えっ!ああごめんなさい!ツッコミも分からなくてごめんなさい!」
「しかし、藤さんはスリーサイズを言うほど胸があるかな」
「!!?」


「柳瀬先輩、藍場さんが固まってしまいましたよ…?」
「おや、これは禁句だったようだ。ごめんね」
「やだ、涙が出ちゃう…、おんなのこだもん…」
「半纏の袖が濡れてるよ。はい、ここで一句」
「秋の田のぉかりほのいほの苫をあらみぃわが衣手はぁ、ってなんでやねん!」
「ほら、はつこさん、これがノリツッコミというものだ」
「なるほど!勉強になります!」
「ま、まさかこの藤ちゃんがツッコミにまわる…だと…!」


「では自己紹介に戻ろうか。はつこさん、」
「はい!私はえ、えっと、『ふつうガール』こと植野はつこです。よろしくお願いします。ど、独身、です?」
「ふむ、『こうこうガール』こと柳瀬ヨリ。独身だね」
「みなさん天然ボケっぷりがちょべりばッスね」
「藤さんはいったいいくつなのかな」
「あ、わたしは高校一年生の14歳ッス」
「私も同い年です」
「じゃあ、私がいちばん年上ということか。高校三年生の19歳だ」
「センパイはそういえばダブリッスね」


「そんなことをいう藤さんの胸のサイズを公開しちゃおうか」
「……」
「あ、藍場さんが無言で土下座を…」
「ちなみにこれ、後で彼らが聴くからね」
「えっ」
「か、彼らっていうのは、」
「もちろん、勝呂くんと志摩くん、あと子猫丸くんだよ」
「し、志摩くん、これ聴くんですか…」
「竜士くんなら別にいっか、いつもどおりだし」


「さて、ここで彼らにサービスをしてあげよう。藤さんとはつこさんのスリーサイズを大公開だ」
「センパイ!職権乱用です!」
「やややややめてください!」
「せっかくガールズトークをするんだ。そのくらいないと視聴者も面白くないと思うなあ」
「まじ勘弁です!」
「しかし、君らもう付き合っているなら、スリーサイズくらいどうせ調べたい放題だろう」
「これだから19歳は!大人!」
「そ、そんなこと、まだ早いです!」
「“まだ”ということは、いずれするということだね」
「はっ、っ」


「あ、はつこちゃんが真っ赤になって沈んでいった」
「思春期だなぁ」
「センパイ鬼っす」
「藤さんはいつも猥褻な書物をよく読んでいると聞いたから、いいかなと思っただけだよ」
「なんで企画者はこれセンパイに任せたんだよ!ここは中心人物のわたしに任せるべきだったよ!」
「私がいちばん年上だからね」
「うわあぁん日本の年齢制度なんて最低だい!」


「ところで藤さんは何処までいったのかな」
「えっ、い、言いませんよ…」
「おや、急に気迫がなくなってきた」
「はつこちゃんヘルプ!はつこちゃんしかもう頼れるひといないの!」
「し、志摩くんとは、そんなこと、しませんっ…。そんなこと…」
「完全に潰れてるよう…っ」


「ちなみにはつこさんはキスまでいったそうだよ」
「なっ、ななななんで柳瀬先輩が知っているんですか!」
「おおふ、復活した」
「志摩くんから訊いたんだ」
「志摩くん!なんで言っているんですか!」
「はつこさん、少しうるさいな」
「あっ、す、すみません!黙ります!すみません!」
「謝り癖は治っていないねぇ」


「柳瀬パイセンの情報収集力ぱねェっす」
「ありがとう。これでいくといちばん進んでいないのは藤さんになるんじゃないのかな」
「ぬおっ、そ、そういうセンパイはどうなんですか」
「大人はむやみやたらにこういうことを喋らないものなんだよ」
「五歳も違うとそんなにも変わるもんなんですかね…」


「でも、はつこちゃんって志摩さんの猥褻書物を横目で見ていたんでしょ?それなら結構大人じゃん!わたしと同じ土俵に立っているよ!」
「み、見ていません!そんなまじまじとなんか…!」
「ええー?ほんとーう?」
「ほんとうです!」


「はい、どーん」
「はうあっ、うっ、や、やめてください…」
「ほれほれ、まだ出てくるぞよ?うへへへ」
「藤さんの笑い方が昔のお代官様のようだね」
「よいではないかよいではないかぁ」


「あら、そろそろ時間だ。私はこのへんで失礼するよ」
「柳瀬先輩!置いて行かないでください!」
「悪いね。遅刻するとメガネくんがうるさくって」


「せ、せんぱい!そんな!…行ってしまいました」
「はつこちゃんは逃がしませんぞぉ」
「ひっ、」
「おっひょひょひょ「ええ加減にせぇこの半纏女!」っひょっこりひょうたん島!って、なんで竜士くん?」
「柳瀬先輩が最後に呼び出したんやど阿呆」
「はいはーい、はつこちゃんだいじょうぶかいな」
「うっ、志摩く、「なんやこれ!藤ちゃんまた新しいの持っとるやん!」……志摩くん?」
「おっさすが志摩さん、お目が高いですねえ!」
「なになに、あのオニーサンまたええもん仕入れてはりますなぁ」
「でしょでしょ。特にこの、」
「ふたりともええ加減にせんとしばくぞ…」
「「まことにすんませんっした」」


「楽しかったね、子猫丸くん」
「僕はまだ何も知りませんよ」
「直に今日収録したの聴くことになるだろうから、楽しみにしておくといいよ」
「何を喋りはったか知りませんが、あのおふたりに迷惑かけとらんとええです」
「もちろん。それじゃあ、任務に行って来るよ」
「はい、いってらっしゃい」






・・・後日・・・


《……んませんっした!――カチッ》
「………」
「えー、結局スリーサイズバラしてくれとらんのー」
「ヨリさんやっぱり迷惑かけてはるやないですか…!」
「あ、坊、顔赤いで」
「なっなんもないわ!別に藤の胸のことなんか考えとらん!」
「ふーん?坊も男ですねぇ!」
「坊まで志摩さんみたいにならんといてくださいよ!そんなんなってしまったら、もう和尚に会わせる顔なくなります!」
「ならんわ!」
「えっ、子猫さん、それどういう意味なん?」






ガールズトーク!
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