同族嫌悪(bsr)

タイトル未定。bsr原作無視連載。伊達政宗オチ。
デフォルト名は「菊代(きくよ)」。

伊達に嫌がらせをする奇人。

奥州付近の戦場で右目を抉られた死体を頻繁に発見するようになる。
奥州筆頭である伊達政宗へのあてつけだろうと憤るが、この怪奇は日を増して人数を重ねてゆく。
痺れを切らして試しに見張ってみると、美しい着物の若い娘が短刀片手に戦場に現れた。
死体の目を抉っているところで捕獲し、奥州の城へと連行する。
尋問にも顔色ひとつ変えず、ニタニタと卑しい笑みを浮かべるばかり。

実はその娘も右目を失っており、現在は義眼を埋め込んでいる。
しかし所詮はその時代の技術で、ただのガラス玉である。ゆえに、動くことはない。
政宗と同様の病にかかり、やむをえなく自分で抉った。

「ねえ、どうだった?右目を抉られたときの気分は」
「自分の側近に抉ってくれって頼んだときの気分は?あんたは頼まれたときの気分は?」
「ねえねえ教えてよ。あたし、そういうのすっごく興味があるんだ」
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