※読み終えた人orとりまネタバレ寄こせな人のみどうぞー。
この話は果たしてこのロシアンルーレットという物語の本編と沿うのだろうか。 そう思ったのはすでに八割書き終えたあたりでした。遅い。 シルノフ編と称した話でしたが、正しくはウォッカ編だったかもしれない。いやもうどうでもいいけども。 ウォッカの複雑な家庭環境や、内心ははっきり言ってよくわかりません、ていうか理解できない。 ただウォッカの心の中で家族はかなり大部分を占めていて、それを乱す人間はあんまり好きではないと思う。 つまりファミコンだ、ファミリーコンプレックス。 そんなウォッカにとって長い間それを脅かす人間は、実の母親であるアスフォデルだったわけです。 番外編にある話はいわゆるウォッカにとってその敵とのファーストコンタクトだったんだけど、もしアスフォデルがアトレーユに手を掛けるような真似をしなければただ 自分の実の母親だという認識しかなかったと思う。 この話はそんな歪んだ親子の話だったわけだけど。 アスフォデルも母親が生きていれば普通の人間だったろうなぁ、と書いてて思いました。 というか周囲がもっと親愛を持って接していれば変わったはず。
ここでいくつか補完および最大のネタバレ。 ●ロジオンについて もう奴については書いてる本人が一番混乱しきっている上にわけがわからないんですが、多分アスフォデルのことが好きだったんだろうと思います。それが親愛だけでなくて、友愛か恋愛かは置いておくにしても。一番近いのは兄弟愛。 彼は本当は孤児院の経営が立ちいかなくなって追い出されたんですが、そんなロジオンを拾ったのが先代で、アスフォデルと出会って、ロジオンが一方的に興味を持ったという感じ。 他を感じることができないアスフォデルを幼心に「かわいそう」「さみしそう」と思ってて、それがいつしか心配に変わり、愛情になった。 多分ウォッカを身ごもったアスフォデルを見て心底安心したぶん、そのあとのアスフォデルを見てられなかったのだと思います。 だからあえてウォッカと対峙させたっていうのが今回の話の真相です。 ここだけの話、アトレーユの事故の計画を立てたのもロジオンでした。アスフォデルにそういう冷静さはない。 彼的にはアスフォデルをラクにしてやりたい一心で数十年過ごしてたんだろうということだけは想像がつきます。 アトレーユを殺してしまったのもアスフォデルのためだとしたらちょっと妄信的な人間なのかもしれません。 まあ多分あの爆発で死んでしまったんですが。 目的が達成された彼は満足のうちに死んだでしょう。
●アスフォデルについて 語るに及ばす、本編通りのお方です。 頭が悪いわけでも、性格が悪いわけでもない、ちょっと他の人と生活環境と価値観が違うだけなんですが、それを誰もが理解しなかったうえ、その辺含め本人も全部理解しようとしなかったためあんな人間になりました。 組織内部の人間からも恐れられていたとは思います。感情のふり幅がめちゃくちゃですからね、うっかり機嫌を損ねると殺される人たちも多かったんだろうなぁ。 ちなみになんでボスになれたのかというと、単純にシルノフの直系だからです。シルノフは血筋を重んじる組織です。 コレ…もしもシルノフという組織が残った結末だったらウォッカがボスになる可能性も…ないな。 とにかく書いててとても楽しい人でした。 ちなみに年齢は四十一か二くらいです。見た目が若かったのは創作クオリティーです。はい。
●アトレーユについて 誰それ。 って思ったらすんませんウォッカの義母、リキュールの実母です。 この人はふっつーの人です。花屋で働いてたらヴィタに惚れられて口説かれて結婚した人です。 享年二十五か六か…ヴィタとは五つくらい年が離れてました。 明るくて、活発で、強気で、ついでにちょっと暴力的。思ったことをはっきり言う正直な人。 もうほんとロシルレの小説書こうぜって話になった時点で故人なのは決まってたんだけど、書いててなんでこの人死んでんだろと思うくらい惜しい人でした。 ウォッカにとっては大きな存在だったと思います。実の親じゃないからこそ、母親という存在の大切さを教えてくれた人です。 リキュールは幼くてアトレーユのことはほとんど覚えてないんだろうなぁ。それは残念。 ほんとはもっと書きたいけど、完全に過去話にしかならんので割愛。
あとクルシェフスキーの内部の裏切り者、武器の問題、そのほかもろもろは次の話で回収しますんで…。 次の更新はいつになるかしら…いや今年中には絶対しますけども! 次も古希旭が書くんでよろしくです。
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