「仁王君」
仁王の名前を呼ぶ柳生の声は早く行けと言っているみたいだ
「めんどくさいのぉ…適当にふってくるぜよ」
仁王は食べかけのお弁当に蓋をし、めんどくさそうに立ち上がり教室から出ていった
「あぁでも言わないと仁王君は行きませんからね…」
「俺もあんまり行きたくないスッけどね…知らない女子からの呼び出しわ…」
2人はテニス部に比べたら全然モテないので、モテすぎも大変なんだなぁとしみじみと感じた
その時、楓を呼ぶ校内放送が流れた
『3年桜崎楓さん、自宅からお電話がきています。至急職員室まで来て下さい。』
「自宅から電話なんて…なんかあったのかな?ちょっと、行ってくるね」
「うん、いってらっしゃーい!」
亜沙美は手を軽く振り楓を見送った
「もしもし、お母さんどうしたの?」
楓は自宅からの電話だと聞きてっきり母親からの電話だと思いでたら
『お母さんじゃなくて悪かったな…白金だ』
なんと電話の相手は白金だった
「白金さん!?一体どうしたんですか?学校に電話なんて…携帯にかけてくれれば…」
『携帯にかけたんだが…あいにく電源が切られていたみたいだった』
「うっ、すみません…」
楓はこれから電源はつけてマナーモードにしておこうと誓った
『それより、さっき楓の学校付近でキメラアニマの反応があった。悪いが探して倒してくれないか?たぶん、お前1人で倒せる相手だと思うんだが…』
「はい、分かりました!とりあえず探してみます!」
『悪いな…今は昼休みだろ?』
「まぁ、そうですけど…気にしないで下さい。校内でキメラアニマに暴れられるのは勘弁ですから」
『そうか、じゃぁよろしく頼む。探しても見つからなかったら電話してくれ。じゃぁ、頑張れよ』
「はい、了解です。」
楓はガチャリと受話器を置いた