「なまえー?…朝メシできたぞ」
「…、…ん…」
「ほら、もう起きんだろ?」

 なまえは寝起きがとても悪い。まあその原因が自分だという自覚はあるし、これも俺に甘えているということなんだろうから、もちろん悪い気はしねえけど。

「ミルクティーでいいよな?」
「……ん…」

 寝起きの彼女の返事はいつもこれ。俺の質問なんか実のところ聞いちゃいないんだと思う。聞いていないクセに、全てを俺に委ねているかのように肯定の返事だけを返すのだ。
 そんな彼女があんまり可愛いから、少し意地悪をしたくなる。俺はその柔らかい髪を梳きながら、隙間に覗く耳朶に軽いキスをして、先ほどまでと変わらない口調で確信的に声をかけた。

「…今からさー、シていい?」
「……んー…、」

 案の定返ってきた肯定の返事に思わず頬が緩む。彼女はまだ自分の失敗に気づいていないのか、幸せそうに微睡みの中へと沈もうとしているようだ。

 彼女の同意という最高の免罪符を手に入れた俺は何の迷いもなくなまえの寝着の中に手を入れ、下着を着けないままの膨らみへと滑らせた。下から持ち上げるように支えるとその質感に興奮する。
 まだ柔らかいその先端を軽く擦ってから、立ち上がらせるように摘む。ん、と少し鼻にかかったような甘い声を漏らす彼女がぼんやりと覚醒を始めた頃には、そこはぷっくりと硬度をもって主張していた。

「っふ、…え…?な…何、」

 状況を把握しきれないらしいなまえが戸惑った声を上げる。その声は明らかに色を滲ませていて、彼女がそれでもしっかりと刺激を拾い上げていることがわかった。
 何も答えないまま下の方へと指先を移動させると、彼女は逃げようとするかのように身体を捩らせる。その身体を抱き込んで、彼女の肌に浮いた昨晩のキスマークを、上から順に唇で辿った。

「ちょ、…こてつさん…?」
「うん」
「っ、何、して……っぁ」
「何って、…なまえがシてもいいっつったから」

 彼女の抵抗なんてある程度予想通り、そしてこうして切れ目のない快楽を与えればその身体から力が抜けてしまうのもまた、予定通り。
 ここぞとばかりに勝手な免罪符を振り翳し、寝起きのせいか少し熱い秘部を何度も指で往復させながら、浅く埋めたり、ゆっくりと掻き回したりして彼女の反応を観察する。

「…あ、っゃ、言ってな…ぁ、ん…っ」
「そ?じゃ、やめる?」

 内股を震わせるなまえは浅い呼吸を繰り返していた。軽く曲げたままの指を抜き、触れるか触れないかの力加減で敏感な芽を撫でる。優し気な口調で彼女を理性の淵に追い込むのは俺の悪い癖かもしれない。

「ぁ…、っは…こてつ、さん…っ」
「そんな顔したってだーめ、…ちゃんとホラ、その可愛いお口でおねだりしてみ?」

 その呼吸すら奪うように唇に吸い付いて、舌で上顎を刺激して。放置していた胸の突起を指で弾けば、唾液に濡れた可愛い唇はもう 熱い吐息と従順な言葉しか吐けないようだった。

柔らかく淫を開いて
20111219

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