衝動に任せて一気に彼女との隙間を埋めて、温かな最奥に濁った欲を吐き出した。
 薄いゴムの膜に阻まれたそれを求めてなまえの内側が蠢くのを敏感に感じとって、僕の口角は自然と上へ吊り上がった。視界の隅に入った、皺くちゃになってずり落ちている白いシーツが、どこか倒錯的な印象を与えている。

「は……っ」
「…んっ、」

 ずるりと、半分だけ萎えた自身を引き抜けば、ナカが擦れたのかぴくりと揺れるなまえの細い肩。眉を下げ、歪められたその顔は、僕の貪欲な下半身に熱を取り戻させるには十分だった。

「え…っ?ゃ、だめ、」
「…だめ?…ココはこんなに、僕を誘っているのに」

 もう一度、と粘膜同士をすり合わせると、そこはひくりと飲み込むように僕を包み込んだ。誘われるままに腰を進めてそ内臓を探るように掻き混ぜれば、不規則に鳴る水音が余計に興奮を煽ってくる。僕の動きに合わせてのけぞる肢体は、美しかった。
 差し出されるように目の前で揺れた形のいい胸の突起を口に含み、くるくると舌で弄ぶと、彼女は一段と湿った息を吐いた。すぐにつんと主張を始めたそれを軽く噛めば、彼女の膣はよく締まった。
 
「…っあ、いや、…」

 一度は解した彼女の粘膜に強い抵抗はなかった。それどころか、一度達したそこはさっきよりも僕に絡みつき、僕のカタチになって自身にぴたりと吸い付いてくる。なんとも言えないその感触と空気の混じった水音のいやらしさで膨張した僕に、なまえはまた堪えるように眉を寄せる。扇情的というほかない表情だ。

「…いや、じゃないでしょう、なまえ」
「…ん、まって、…っ」
「ダメ、待たない。…ほら、なまえは抜けるのも、好きですよね、」

 彼女のいいところを掠めるようにしてぎりぎりまで引き抜けば、なまえは細かく身体を震わせる。僕の言葉を否定するように首を振るくせに、しっかりと感じきっているようだった。

「っは…ァ、あ…、バーナビ、ぃ」

 そんな可愛い過ぎる反応に、今度は一気に奥まで突き入れる。過ぎる快楽から逃れるように腰をひくなまえ、その背中に手を回して、ひかれた分以上に追いかける僕。逃すつもりは、欠片もない。
 はくはくと唇を動かす彼女の喉からは引き攣った声が漏れて、僕はその唇さえも塞いでやった。彼女の呼吸から酸素を奪うと、合間で彼女がうわ言のように僕を呼ぶ。

「ん、そう、…貴方はそうやって、僕の名前を呼んで喘げばいいんだ」
「…はっ…ァ、…も、」

 潤んだ水晶体に僕を溶かしながら、やはり扇情的に舌を覗かせたなまえの顔は、明らかに僕を欲しいと訴えている。そう感じるのは、都合のいい自惚れだろうか。

「…僕を感じて、イって?」

 そんな言葉と同時にもう一度彼女の奥を抉る。熱い吐息に混ざった僕の名前が鼓膜を揺らし、心臓をきゅっと締め付ける。名前を呼ばれるだけで、僕をこんなにも堪らない気持ちにさせるのは、この人生になまえ一人で十分だと思った。

極上をいただきます
20110914

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