自分の部屋に彼女がいるというのは、どうやら僕が思っていたよりもずっと好都合なシチュエーションらしい。
ソファの上、隣に座っているなまえを肩から抱き寄せればいとも簡単に身体が密着した。普段周りにいる筋肉質な男たちとは明らかに違う、華奢で柔らかい彼女の身体。
「ジーノ?」
家の中だからなのか、大分気を緩めているなまえはどこまでも無防備だった。家と言ってもここが男の家であることを彼女は忘れているんじゃないだろうか。
手を肩からそのまま胸に伸ばせばふにゃりという柔らかな感触が心地良くて、手首に感じる微かな抵抗さえ優しい幸福に浸らせてくれる。
「ルイジくん…何かなあこの手は」
「うん?…何だろうね、」
動きを阻むように掴まれた僕の手はそんな抵抗をものともせず、服の上から確かめるように胸の輪郭をなぞる。ふにゃりとした感触はいつ触っても魅惑的だと思った。
僕の不埒な掌が彼女の服の中まで侵入する頃には、いつの間にか抵抗もなくなっていて、なまえの腕など力無くソファに沈み込んでいた。
「…っん、…」
背中に回した片手で下着のホックを外し、そのまま上にずらすとなまえの肩がびくんと揺れる。僅かに怯えるようなその仕草が可愛らしい。
そのまま膨らみを持ち上げるように揉む動きは、控え目なそれから形を歪めるようにエスカレートして、
「…胸、少し大きくなったんじゃない?」
「、…ばか…っぁ」
「感じやすくなったし…、」
手の平に感じる質量は、付き合い始めた頃よりも確実に増していた。最近のなまえは胸を触るだけでイイ顔をするようになった気もするし ああ、なんて優越感。
「…まあ、もしかしなくとも僕のおかげかな?」
主張を始めた胸の先端を強めに摘み、くびりだしたそこを指の腹で撫でたり、爪でかりかりと引っ掻いたり。胸への刺激を休めることなく囁けば、なまえは耳まで赤く染まっていく。
追い打ちをかけるように片方の手で脇腹を擽り、臍をなぞってから熱くなった部分に優しく触れると、途端に彼女の身体が強張った。
「ぁ……だ、め…っ」
「何がダメなの…?」
僕の手首を弱々しく掴みながら、一度は止めたはずの無意味な抵抗を繰り返すなまえには、ただ、興奮しかおぼえなかった。
ばかな子だなあ。その微弱な抵抗は、むしろ男を煽るだけなのに
「…ほら、ダメ、じゃないだろう?」
柔らかな皺を食む
20110825