真夜中、月明かりに照らされ私は目を覚ました。
布団が頬の所まで被せられ、隣には最愛の後藤さんが眠っている。
少し驚いたが直ぐに事態を理解した。
合鍵を使い遊びにきたが、私が寝ていたので仕方無しに布団に潜り込んでそのまま大人しく寝たのだろう。
律儀にパジャマに着替えている。
前髪を垂らし、規律正しい寝息が聞こえる。
ふふ、眠っている時は男前なのにね。
私は後藤さんの口にそっと口づけ、再び布団に潜り込んだ。
自分からしといて何だが、やっぱり恥ずかしい。

「ん…」

後藤さんが寝返りを打ち、背中を向けられてしまった。
私は何だがどうしようもなく愛おしくなって、後藤さんの背中にぴったりくっついてみた。
大きな背中。暖かい背中。好きな人の背中。
願わくば、明日もこうして寝たいくらい。

「…好きよ、後藤さん」

そう呟いて、目を閉じた。
夢の中でも、貴方に会えたらいいのに。





fin

back



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -