「ボク、大人になりたいですぅ」
「ゲロォ?いきなりどうしたでありますか」
「そうでござる。何かあったでござるか?」
タママははっとして手を振った。
「いや、大した意味はないですっ!ただ、早く一人前になりたいし、もう尻尾付きはいやですぅ…ドロロ先輩や軍曹さんは、尻尾がなくなった時どんな感じでした?」
ケロロとドロロは顔を見合わせ、ホッとする。
ケロロはザブンッと立ち上がると、タオルをタママの頭の上に乗せた。
「我輩は、それはもう嬉しくて仕方なかったであります。けど、しばらく経つと…」
「無かったら無くてさみしいものでござるよ」
ケロロは再び温泉に浸かると、タママを見る。
タママはいまいち納得していない表情。
「尻尾付きでも、一人前になれるであります!ケロン軍がタママにどのような評価が下るかはわからないであらますが、我がケロロ小隊では、もう立派な軍人であります!」
その言葉に、タママの表情は明るくなる。
「…本当ですかぁっ?」
「隊長が言うんだもん、本当であります!」
ドロロはそんな二人のやりとりを見てにっこり笑っている。
(本当に隊長殿はタママ殿を実の弟の様に可愛がっているでごさるな)
真っ暗な温泉に、宇宙人男三匹。
まだまだ夜は続く。
尻尾付き
(軍曹さんっ、ドロロ先輩っ、だーいすき!ですぅ!)
おまけ→