「久しぶりだな、弟よ。あとケロロ軍曹以下部下よ。」

「何しに来た!ガルッ、兄ちゃん」

ぷぷ、言い直してやんの。

「いやぁガルル中尉殿!ようこそおいでくださいました!」

「ああ、ケロロ軍曹、日々地球の侵略活動、ご苦労様。そしてギロロ、何の用だとは何だ。俺はお前に呼ばれたから来たんだぞ、忘れたのか」

「え。あ、そうだったか…?…!ああ、そうだったな」

何だ、先輩が読んだのかよ。
俺は地球人スーツから降り、隊長の隣に座った。
ギロロ先輩はミサイルをしまい、コホンッと咳払いをした。

「その…紹介したい人がいるんだ」

その言葉を聞いた瞬間、あの地球人が浮かんだ。
隊長は何が何やらという顔。
先輩、俺の期待、裏切るなよ。

「ほう、お前が俺に?誰だ」

そんなガルル中尉の問いに、ギロロ先輩はこっちを見ずにこちらを指差した。
そしてそのままガルル中尉の目を見て、口を開いた。

「……恋人だ!」

「ほう、お前の恋人…」

なんだ、先輩。
俺の期待、裏切らないんスか。
いいんですか、先輩。
しかも、自分の兄ちゃんに報告って、これは…期待しまくって良いって事だよな。
きっと俺は今物凄くまぬけな表情をしてるんだろう。

「…二人もいるのか」

「なっ!?ちげーよ兄ちゃん!」

「…クークックック」

ま、そうなるわな。俺、隊長の隣に座ってたしよォ。ちゃんと名前言って紹介しろっての。
俺は立ち上がり、ガルル中尉の目の前に立つ。

「お久しぶりです、ガルル中尉。俺がギロロ先輩の恋人兼、ケロロ小隊のメカニックです。これからよろしくお願いします」

俺は頭を深々と下げ、頭を上げる。
ガルル中尉は、そうか、と呟き、ギロロ先輩を見た。

「…親父に報告しとくからな。たまには家に帰ってこいよ」

「ああ」

「それでは、ケロロ軍曹、これにて帰るとする。邪魔したな」

「と、とんでもないであります!」

隊長がビシッと敬礼を決めてから、ガルル中尉は自分の船に戻って行った。

「クークックック、良いのかよ、親に報告って。泣かせることになるぜェ?」

ちらりと先輩を見れば、さっきとは打って変わって微笑みながら俺を真っ直ぐ見ていた。
どきり、とやけに大きく心臓が脈を打った。

「…親を喜ばせるために恋人を作った訳ではないからな」

「ククッそうかい」







突然の報告
(よく分からないけど、二人が仲良くなってくれて良かったであります!)
(クークックック)
(ふん…)



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