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「本当に良かったのか?」
「勿論。」
私の言葉にルイスは肩をすくめた。
その様子に目を逸らして、目の前に迫ったアンブレラ本部を見る。
人生に、別れはつきものですよね
まあ、どうやってというか、案外簡単に乗り込むことができたアンブレラ。
とりあえず、シェリーとアンジェラを探したいと思う。
入った其処は、真っ白に塗りつぶされた部屋。
近未来的な部屋には、静寂が広がっているだけだった。
「ヒサメ、」
「…これかな。」
落ちていたパネルを広い操作すれば、出てきたのは、映画のようなカプセルではなく。
地下へと続くエレベーター。
…此処は海の上だ。
下に入る、ということはつまり、海底に向かう、ということでもある。
思わず眉を寄せてから、ため息を吐いて、下に降りた。
「うへぇ…趣味が悪いな。」
「…ヤツらに美的センスがある方が驚きだけど。」
眉をしかめた彼にそう返して、先に進む。
どうやら普通の生きた人間も居るようで、ヘタに動くことができない。
とりあえず、更に下に向かえば何とかなるだろうか、なんて思っていれば、ルイスが肩を叩く。
背中の方を示す彼に眉を寄せながら確認する。
…人間によって、手首を拘束された人間が連行されていた。
なるほど、と肩をすくめて、距離を置いて尾行する。
この靴、本当に隠密に向かないんだけど!
思わず眉を寄せながら、着いた先は、牢屋。
本当にあっさりとした牢屋で、思わず目を見張った。
『いやいや、嘘だろ?』
小さく呟いてから、牢屋を見て回る。
奥まった一角に見つけて、声をかけた。
「…シェリー、アンジェラ、」
二人は驚いたようにしながら、お互いの口を抑えた。
何それ可愛い。