05
落ち着いたところで振り返る。
ドアから出てきたのは、幼女とすらっとした女性、それから、知り合い。
思わず、走った。
「ジル!」
「ヒサメ?!」
そりゃぁ、激しい恐がりですから
ぎゅう、と抱きしめて、頬に手を当てる。
ぱちぱちと瞬くジルは、未だに理解できていないようだ。
その額にゆっくり額をあわせて、泣きそうになる。
「無事でよかった、ジル。」
「泣かないでよ、私より年上のくせに。」
「泣いてない、」
眉を寄せて、それから、一度目を伏せてから、にこり、笑った。
離れたところで、私の姿を捉えたのか唖然とした表情を浮かべる。
「何その装備?!日本人でしょ?」
「うん、だから、とりあえず、日本刀と忍刀は装備してるよ?」
「そう言うことじゃなくて、なんだっけ?法律がなんとかって、」
「ああ、銃刀法。大丈夫なんじゃない?国内じゃないし。」
首を傾げれば、はあ、と露骨にため息を吐かれる。
全く、って、何で呆れられたんだろう私。
ジルから離れて、シェリーの元に戻る。
アンジェラと女性も一緒にいた。
「私は氷雨、よろしく。」
「アリスよ。」
あとから一人男の人がやってきて、合計で男2人、女4人、幼女2人のパーティーになった。
メンバーの装備、戦闘能力を考えていると、電話がかかってきて、アリスが出る。
アンジェラとシェリーも電話に出て、逃げるための場所を教えてくれた。
「ミスターケネディ?」
「ヒサメ、」
名前を呼ばれてびっくりしつつも、その顔を見る。
何か言いたげな、でも、なんかむしろ、睨んでるような、視線が突き刺さった。
…痛いんですけど、視線が鋭過ぎやしませんか。
ふと、彼が口を開いた。
「無理してないか?」