正義 | ナノ



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…と思う。
いや、眠かったから、記憶曖昧なんだわ。
目が覚めたらスーツだったし、あながち間違いでもないはずなんだがねぇ。
ただ、決定的に違うのが、何故かシュラさんがいるんだよ。
うーん?お茶をごちそうとか、眠かったから考えてないし。
心配してくれたのかな?
あ、サガさんとかカノンさん辺りが心配して様子見に来させた感じ?
まあ、とりあえず、着替えてから…あ、スーツ皺になっちゃったな…。
今日はワンピースを着ることにしよう。
と、その前にシャワー浴びよう。
書き置き…いいか、とりあえず、毛布でもかけとけば。

「ふわぁ…久しぶりによく寝たかも」

いつも悪夢とか見ながらで、すぐ起きたりするもんなー。
もう一度欠伸してから、シャワー室に向かう。
シャワーを浴びて、ワンピースに腕を通した。
髪を濡らしたまま、キッチンに行って、珈琲を入れる。

「あ、」

シュラさんとこ行こう。
あどけない表情で寝ているシュラさん。
えーっと、これガチ寝?
狸寝入りだと思ってたんだけど、違うの?疲れてるのかな?
ご飯作る間位は寝かせておこうか。
キッチンに立ち、適当に料理を始めた。
んー、何作るでもないけど、ついでに昼ご飯も作ろうかな。
適当に料理してれば、後ろからぼんやりした声。

「ん、ん…?」
「あ、シュラさん起きました?珈琲と紅茶はどっちがいいですか?」
「珈琲を頼む…?!」

驚いたような表情に、珈琲を入れて、彼の前に置く。
ご飯はいります?と首を傾げれば、キョトンと見返してくる彼の姿。

「あ、別になんか盛るとかしてないんで安心して下さい」
「いや、それは…」

静かに首を振る彼は少し困ったようにしてから、すまない、と口にした。
思わず、まじまじとシュラさんを見つめる。
なんで謝られてるんだ?…え?寝てるとき私なんかした?
首を傾げているのに気がついたのか、彼が声をあげた。

「部屋に入ってしまったことも、昨日までの対応も含めてな」
「気にしなくていいですよ、」

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