正義 | ナノ


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「わかりました、他に何か食べたいものがあれば今日中に教えてください」

うむ、と頷いた二人に一礼して机に戻ろうかと振り向いた。
シャカさんからの視線がある。
目が合わない=シャカさんだと勝手に思っているのだが、間違いないだろうか…。

「何ですか、シャカさん」
「私の分はいつ作るのかね?」
「…明々後日で、いいですか…流石に食材がないです。明後日買い物に行かないと、」

下に下りられない=誰かについてきてもらわなくてはならない。
どうしたものかと額を抑える。
うむ、と頷いたシャカさんにホッとしながら、ディーテ辺りに頼んだら何とかなるかと考えた。
ディーテの方を向いて、視線があったその瞬間だ。

「明後日俺暇だし、下まで連れてこうか?」
「え…いいんですか?」
「おう!その代わり、明後日一緒に遊んでくれよ」

視線を移せばミロさんが人懐っこい笑みを浮かべる。
是非お願いします、と頭を下げた。

「氷雨、悪いんだが、その次の日、一日空けておいてくれないか?」
「え、はい、わかりました」

カノンさんの言葉にこくりと頷く。
ええとそうすると、明日童虎さまたちとお昼で、明後日がミロさんと買い物、明々後日がシャカさんにお昼献上。
その次、四日後がカノンさんたちと多分仕事の打ち合わせか、経理についてだろう。
四日後まで対人の予定が入るとか久しぶりすぎて、と指折り数える。
薬指まで折ったあと、小指が柔らかく畳まれて、顔を上げた。
ディーテが綺麗に微笑んでいる。

「一日くらい私たちにもくれるだろう?」

なんとスマートな誘い方。
これは※ただイケ、なのか。
それとも、※ただアフ…ただし、アフロディーテに限る、なのか…。
前者だな、サガさんとかにやられても速攻で頷くわ。

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