殺意の瞬間
雷覇「あぁ、そう言えば。」
紅麗「どうした?」
雷覇「いえ、大したことでは無いのですが、紅麗様にはご報告申し上げておこうかと思いまして。」
紅麗「あぁ、聞こう。」
雷覇「私事で大変恐縮なのですが……先日、ついに風子さんの御家族にご挨拶に上がりまして。」
紅麗「そうか…それは、緊張しただろうな。」
雷覇「えぇ、もう本当に。手どころか、色んな所に汗を掻いてしまいました。」
紅麗「ふふ、大変だったな。」
雷覇「えぇ。ですが、御家族皆さん、大変良い方ばかりで安心しました。特にお兄さんが本当に良い方でして。」
紅麗「……ほう?」
雷覇「初めはお父様もピリピリしてらっしゃったんですが、お兄さんが、こう自然に間に入って下さいまして。とても穏やかな方なんですが、それだけでは無くて……何と言うんですかね……私よりも年下でいらっしゃるんですが、年の割に泰然としていると言うか…。思わず敬服してしまいました。」
紅麗「そうか……それは…良かったな…。」
雷覇「はい!ありがとうございます!」
紅麗「近い内に…私も改めて挨拶に上がらねばな…。クク…ククク……」
雷覇(……何か…先程と御様子が違うような…。)
奴をこれ以上生かしておいてはいけないと思いました。(紅麗様心のメモより)
烈火の兄気取り+薫にも懐かれてる+部下の信頼まで横取り=殺処分
という等式が成り立ったようです。(危険)
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