*note での「修羅のひと」の小ねたのまとめになります。
*特に編集してはいないので、クォリティは低くあとがきもあったりします。
*時間軸は幼稚園だったり、小学生だったり、大学生以降だったりいろいろ。
*note に書いたものを定期的にまとめます、上に行くほど新しいものになります。





2013/02/18 23:35/大学生


あなたを想えば想うほどそれは言葉になどできず、強すぎるきもちが空回るばかりで苦しくなるよ。

「征ちゃん」

あなたは今、私の傍にはいないのに。

――もう、お前は必要ない

その言葉の意味も、その背後にあるあなたの身を裂くような覚悟も、私はまだ知らない。




「征ちゃん?どうしたの」

ぎゅうとまるでこどものように、私にしがみつきすがり付く征ちゃんは何も言葉を発しなかった。ただ沈黙を貫くばかりである。

「………」
「なんで黙ってるの?ねえ?」
「…嫌な、夢を見た」
「いやなゆめ?どんな?」

一瞬、躊躇ったような素振りを見せて、それから淡く微笑んだあと、私の頬にやさしくキスをした。

「…僕がね、間違えたときの、夢さ」
「――要らない」
「……………っ」
「あのときの、ことね」
「……うん」
「あのね、征ちゃん」
「……ん」
「好きよ」
「……」
「大好きよ」

もう一度、沈黙した征ちゃんは泣きそうな顔で、笑った。

「…ばかだね、きみは」

そうして、私の頬を包んで。

「僕のほうはね、きみを愛してるよ」

それから征ちゃんは心から、とそう付け足して、私の大好きな表情を浮かべた。





2013/02/18 15:56/大学生


「お帰りなさいませ、ご主人さま」
「………………ただいま」
「ご飯になさいますか?それともお風呂?」
「……その前に僕の質問に答えてもらおうか」
「…は、はぁい」
「まず一つ、その格好はなに」
「…メイド服、スカート丈膝上10センチ、白のニーハイ丈ストッキングガーターベルト付き、白の猫耳も装着」
「そんなことは見れば分かる、何故しているのかと聞いているんだ」
「……うぐ」
「え、ちょっとなんで泣くの」
「…似合わない?」
「は?」
「やっぱり変なんだ!青峰くんのうそつき!!!」
「は、大輝?まさか大輝に唆されたの?」
「……もういい、着替えてくる」
「ちょっと待って、僕の質問に答えてよ」
「…征ちゃんが喜ぶっていうから、恥ずかしいの我慢したのに!!もうバカバカバカ!いい加減離してー!」
「…ふ、」
「ひ、……ちょ、ちょっと征ちゃん!?」
「ん、なあに?」
「離してよ!着替えるから!ていうかなんで抱っこされてるの私?!」
「メイドと言えば?」
「は?ちょ、ちょっと、私の質問に答えてよ!」
「メイドと言えばご奉仕、だろう?」
「ひゃ!ちょっと、征ちゃん!?なんでベッドに下ろしたの!私着替えるってば!ねぇ?!」
「次の質問」
「へ?」
「僕の理性が切れそうなの、気づいていたかい?」
「……え」
「言い忘れていた、かわいいよもちろん。かわいすぎてさすがの僕も欲情してしまうくらいには」
「よ……?!」
「きみは僕が喜ぶの意味が分かっていたのか?当然こうなるに決まってるだろう?」
「……あ、青峰くんのバカあああぁぁぁ!」


狙ってたに決まってんだろバァカ


「で、大輝にこの格好見せたりしてないよね」
「…見せるわけないじゃん恥ずかしい!」
「ああ、よかった。見せていたら感謝どころかコロしてしまうところだったからね」
「……うごけないんだけど、征ちゃん」
「ふふ、かわいかったよ」


青峰がおっぱい派なら、赤司さんは足派だと思います。





2013/02/13 01:30/小学生三人組


「征ちゃん〜つかれたよ〜」
「ほら、あとは算数だけだろう?もう少しがんばって」
「赤ちん〜俺もつかれたよ〜」
「紫原、お前はまだ作文も漢字ドリルも残っているだろう、まだまだがんばれ」
「夏休みなのに勉強とか…」
「子供は食べて遊んで食べて寝るのが仕事だし〜」
「紫くん食べて二回いったよ」
「…はあ、これさえ終われば遊び放題だろう?そう思ってがんばるしかないよ」
「海!俺は海行きたいな〜!!」
「私は山がいいなぁ!ロッジとかに泊まりたい!!」
「分かった、分かった。7月中に夏休みの宿題終わらせろ。そしたら山にも海にも行こうじゃないか、三人で」
「わあ!私がんばるね征ちゃん!!紫くん!楽しみだね!」
「お〜!!俺、終わらすよ!だから赤ちん、約束!約束だからね!?」
「ああ、もちろんだよ紫原」


小学生最後の夏を彩った私たち三人のいとしい思い出は、今も色褪せることなく、輝き続けている。

「なに見てるんだ?」
「あ、征ちゃん見て?懐かしいもの見つけた」
「これは…小6の夏に敦と三人で海に行ったときの写真か」
「うん、そう、懐かしいよね」
「ああ」
「また、三人で行きたいね」
「そうだな、久しぶりに連絡してみるか」
「きっと、待ちきれないって駄々こねるね紫くん」
「敦は本当に変わらないからな、うらやましいくらいに」

征ちゃんは穏やかに笑った。

「そうだね」



果てしなく季節外れ





2013/02/12 13:44/幼稚園児/征ちゃんママが出ます


「ママおそいね、せいちゃん」
「せんせいにあいさつしてくるっていってたね」
「せいちゃん、クラスはなれちゃったね…」
「まさか入園してさっそく、きみと引き離されるとはね」
「うん、わたしちょっと不安だなあ…」
「ぼくも、かな。きみにわるい虫がつかないか、とても不安だ」
「虫!?わたしに虫ついちゃうってどういうことなのせいちゃん!」
「あのね、ぼくのいうこと、守れる?守れたら虫はつかないから、大丈夫だよ」
「うん!まもれる!!」
「まずね、できるだけぼくがきみのクラスにいって守ってあげるけど、それができないときもあるから、そのときは、いい?ぼく以外の男には絶対近寄らないこと」
「へ?男の子?どうして?」
「男が危険だからだよ」
「きけん?男の子が虫をつれてくるの?」
「まあ、大体合ってるよ。だからね、ぼく以外の男に気をゆるちゃだめだよ、やさしくしたりしたら、きみはかわいいからすぐに虫がついちゃうから、できるだけ近づかないこと」
「う、うん!あんまりちかづかない!」
「うん、でもぼくがいっしょにいるから、だいじょうぶだよ。守ってあげるからね」
「せいちゃん!だいすきだよ!」
「うん、ぼくだけをだいすきでいてね。絶対に絶対に絶対に、ほかの子をすきになっちゃだめだからね?」
「?せいちゃんよりすきになるひとなんて、ぜったいいないよ?せいちゃんが、ずっといちばんだよ!!」
「…………………」
「…せいちゃん?どうしたの?」
「…………………」
「せいちゃん?せいちゃん?ねぇってば!」
「大丈夫よ、天使の微笑みにノックアウトされてるだけだから」
「ママ!せいちゃん動かなくなっちゃった!どうしよう!」
「うん、征十郎ね、あまりのかわいさにフリーズしてるだけだから、千加ちゃん、征十郎のほっぺにちゅーしてあげて?」
「うん!わかったよママ!」
「……っ千加!」
「わあ!せいちゃん、急にだきつかないでっ」
「ああもう、どうしよう、きみがかわいすぎて、ぼく、あたまおかしくなりそうだ」
「ふふ、大丈夫よ征十郎、そのまま千加ちゃん離しちゃだめよ?」
「かあさんにいわれなくても、はなしたりはしない」
「せ、せいちゃん?」
「千加ちゃんも征十郎に捕まって災難ね、私に似て狙った獲物は死んでも離さないタイプだから」
「かあさん、余計なことをいうな」
「せ、せいちゃん?どうしたの?」
「ぼくもきみがずっといちばんだ、だいすきだよ」
「わたしも!せいちゃんだいすき!」
「………………っ」
「征十郎、心の中でかわいさに悶えるのは結構だけれど、手が震えてるわよ」
「かあさん、うるさい」



ママは赤司のクラスと千加ちゃんのクラスの担任の先生それぞれに「うちの子が千加ちゃんのそばを離れず、千加ちゃんのクラスに乗り込んで迷惑かけるだろうから申し訳ないけどよろしく」って挨拶していた。





2013/02/12 12:43/大人


「好きだよ」
「うん、私も」
「きみのその照れたような表情も、花がほころんだような笑顔も、悔しさに涙流す顔も、拗ねたような表情も、全部僕は好きだ」
「あ、ありがとう」
「その白くてやわらかい手も、繊細でつやつやした髪も、笑うと下がる目尻も、愛らしい唇も、今みたいに照れるとりんごのように真っ赤に染まる頬も、おいしそうなうなじも、触れたくなるようなかわいらしい胸も、全部、全部、僕は大好きだよ」
「む!?うわあああああ!このへんたい!!」
「きみのすべてを、愛してるよ」
「征ちゃんのバカ!へんたい!!はずかしい!死んじゃうよ!!」
「ん?もうキャパオーバー?甘いね、僕の愛はまだまだこんな生易しいものじゃないよ?」
「ひっ!ちょ、こわいよ!?」
「きみが笑ってくれるだけで、となりにいてくれるだけで、手をつなぐだけで、それだけのことで僕は十分満たされてしまうけれど」
「う、うん?」
「でも抱き締めても、キスをしても、ひとつになっても、僕の想いは伝えても伝えても溢れるばかりなんだ」
「ま、毎日しといて?」
「うん。毎日毎日、きみに触れても触れても、想いはとどまることを未だ知らない」
「…で、この手はなに?」
「というわけで、今から手っ取り早く僕の思いの丈を分かってもらうために、今日も今日とて最善の方法をとろうと思うんだ」
「それで騙されるか!こら、服に手をかけるな!胸を揉むな!」
「いやだ、僕はきみを愛したいんだ」
「征ちゃんほんとバカ!…ひ、ちょ、やっ」
「愛してるよ、これからもずっときみだけだよ」
「わ、私だって気持ちは負けないよ!」
「ふふ、分かってるから、さあ、楽しいこと今日もしようね?」


ほとんど毎日愛したがる赤司さんはあくまでも愛情ゆえにということを伝えるために、お誘いのことばに日々変化をもたせて、それがふたりにとって一種の楽しみになっていそう。もちろん無理強いはしないけど、これもひとつの楽しみなんだろうと思う。





2013/02/09 08:35/大学生


「……」
「…おはよ、…せいちゃん」
「起きたのか、おはよう」
「……んー」
「ふふ、まだ早いからゆっくり覚醒するといいよ」
「んん……せいちゃん、いつも……観察するの、やめて」
「ああ、すまない」
「寝顔とか……さすがに凝視される、のは…はずかしいよ」
「大丈夫だよ、かわいいから恥ずかしがる必要などないよ?」
「そうじゃなくてね…」
「ん、そろそろ起きる?」
「…ん、……だからもう、寝起きの一発でちゅーするのやめてって……」
「え、なに?フレンチキスじゃあ不満だって?」
「え!?そんなこといってな……!」


休日だったら容赦なくおっ始めそうですね赤司くん。
先に起きた赤司くんは寝ている彼女の寝顔とかをあますところなく観察して毎朝起き抜けにちゅっちゅして寝覚めの悪い彼女驚かせて起こす手法に出そう。それで途中から本気になっちゃって休日は朝からいちゃこらするのがデフォになっていそう。





2013/02/07 23:24/大学生


「征ちゃん」
「なに?」
「疲れたよー」
「ふふ、お疲れさま」
「レポートしんだ…」
「ほら、今日の晩ごはんはきみの好きなの作ったよ」
「わああ!さすが征ちゃん!おいしそう〜!いいお嫁さんになれるねー!」
「お嫁さんになるのはきみだけどね。僕はきみのいい旦那さんのほうがいいな」
「えへへ、私は幸せ者ですね!!」
「僕のほうがきみよりずっと幸せ者だけどね?」
「えー?あ、じゃあ!ふたりで幸せになればいいんだよ!」
「ふふ、そうだね。さあ、冷めないうちに食べよう。早く手洗っておいでよ」
「はーい!」
「……かわいいな」
「ん?なにか言った?」
「うん?……好きだよ」
「わあ!なに、急にちゅーしないでよバカ!」
「したくなったときにしないでいつするっていうんだ?」
「もー!!征ちゃんバカ!早く食べよう」
「そうだね、召し上がれ」
「ありがとう!いただきます!」


「修羅」の赤司くんがデレデレすぎて最近赤司くんって本当はどんなひとだったっけ?(^!^)ってなってます。もはや別人すぎて(笑)





2013/02/06 15:09/大学生


「ねぇ、征ちゃん…」
「ん?なあに」
「この手はなによ?」
「うん?なんのことかな?」
「どこ触ってんのかと聞いてるの」
「えー?いろいろ?」
「いやいやいや、完全にセクハラじゃないですかここは!」
「だってかわいいんだもの」
「だものじゃないよ!かわいいってなに!悪かったなちっちゃくて!」
「大きさは関係ないよ。それに小さくはないだろう?僕が2サイズ大きくしたからな」
「ななな!なんで知ってるの!?」
「なに言ってるの、ほとんど毎晩励んで…」
「バカあああぁあぁああぁ!」
「ふふ、かわいいなきみは本当に。それに、きみのことで僕が知らないことなんてないよ?」
「……征ちゃんのばか」
「ばか?そうだね、僕はきみ限定の大馬鹿だ」
「わ!ちょ、ちょっと征ちゃん……!!」
「だから涼太の載ってる雑誌なんて眺めてないで、」
「…や、ちょっと、待っ……!」
「僕を構ってよ、ね?」



相変わらず砂糖吐きそうだ…





2013/01/29 23:56


「千加」
「…うっ……」
「どうしたんだ?千加?」
「う、……くっ」
「どうして泣いているんだ?」
「うううう、ああ…」
「千加?ねえ、…千加?どうして?」
「せいちゃん…」
「黙っていたら分からないんだろ?ん?」
「…だ、って……」
「ほら、ゆっくりでいいから話してごらん?ね?」
「………だって…!」
「…千加?」
「征ちゃんが泣かないから……!」
「………」
「どうしてそんなにやさしいの!どうしてそんなに強がろうとするの!」
「千加…」
「あなたがやさしすぎて、あまりにも…!」
「……」
「…うあああああああん、征ちゃん!せいちゃん!!」
「ありがとう、千加」

あなたの強さは弱さであり、あなたのやさしさはあなたにはやさしくない

「千加」
「……ううー」
「大丈夫だよ、僕は大丈夫」
「ばかあああ!おたんこなす!」
「ありがとう、千加」
「征ちゃんはやさしすぎるのよー!」
「うん、うん、そうかも」
「みんなは征ちゃんが思うほど弱くないよ…」
「うん、そうだね」
「征ちゃんがすべてを背負う必要なんてなかったんだよ」
「ん、そうかもしれないね」
「せいちゃんはやさしすぎたの」
「でもね、僕はね、千加」
「…うん」
「僕は大丈夫だよ、きみがこうやって泣いてくれるから、きみがこんなにも僕を思ってくれるから、だから」
「…ん……」
「だから、大丈夫なんだ」
「うん」
「ほら、泣かないで、ね?」
「ん」
「あんまり泣いてるとこうするからね」
「わあああ!そんななめないでよばかああ」
「ふふ、ほんとかわいいな、きみは」
「え、ちょ、どこ触って…!」
「千加の泣き顔がかわいすぎて、正直不謹慎にもぞくぞくしたよ」
「え、このドSめ……!」
「何とでもいいなよ」
「…ひっ……」
「ね、楽しいことでもしようか?」

ね、ほら、ぼくはだいじょうぶでしょう?


何が書きたかったのか途中から迷子





2013/01/16 16:43/中学生キセキ


「赤司ー」
「なんだ、青峰」
「こっちの女とこっちの女だと、お前どっちが好み?」
「はあ?」
「俺はこっちかな〜」
「俺もこっちッス!」
「え、まじかよ、緑間は?」
「どうでもいいのだよ」
「なんだよ、テツは?」
「しいて言うなら、こっちですが、ボクもどうでもいいです」
「さすが俺の相棒、分かってるじゃねえか!」
「どうでもいいって言ったの聞こえました?」
「んで、赤司っちはどっちなんすか?」
「2対2で今イーブンだよね〜」
「…俺も正直どうでもいい」
「赤司くんはあの子以外は興味なさそうですね」
「でも、こっちの子はあの子に似てないっすか?」
「なんだと。見せてみろ」
「ほら、このへんとか、このへんとか」
「………」
「穴が開くほど見ているのだよ」
「凝視しすぎ〜」
「…全然似ていないじゃないか。あいつのほうがずっとかわいい」
「結論はそこですかやはり」

『何してるのさ、みんな』

「お、ご本人登場じゃねえか」
「赤司が、お前至上主義すぎてやばいのだよ」
「あ、赤司くん、めちゃくちゃ見てますね」

『な、なに?征ちゃん』
「…ふむ」
『え、なにこれ?どういうこと?』
「やはり、お前が世界一かわいいな」
『はああ?』
「どうしてくれようか、本当に」
『えっ、えっ、どういうことこれ』

「結局こうなるんですか」
「俺、もう赤司に女の話振らねえわ」
「意味がないのだよ」
「本当にべたぼれなんすねえ」
「あ、お菓子なくなった〜」


オチもないのだよ