全部ぐだぐだな会話文


*中学一年あたり

「征ちゃんー」
「んー」
「今年も終わるねー」
「そうだなー」
「眠いの?」
「いや、違うけど」
「ふおお、おこたで食べるみかんは別格ですな」
「あ、ちょっと俺のも残しといてよ」
「大丈夫だよー、今日お母さんが箱買いしてたからまだまだあるよー」
「ならいいけど」
「お〜、今年もガ○使はおもろいなあ〜」
「すっかり恒例になってるな」
「わっ」
「あ、ごめん、足蹴った」
「ちょ、征ちゃん、こたつで寝転がらないでよ!」
「んー」
「狭いよ〜」
「千加も一緒に寝るか?」
「冗談っ」
「本気だけど」
「うちのこたつ小さいから狭いじゃんかー」
「くっつけばいいだろ」
「あ、寝るといえば、征ちゃん、今日うち泊まっていく?」
「んー、そうだな。この時間に帰るのは面倒だし泊まらせていただこうかな」
「やったー!征ちゃん、カウントダウン今年も一緒にしようね!」
「うん」
「あ、征ちゃん、今日久しぶりに一緒に寝ようよ、私の部屋で」
「…千加、馬鹿か?」
「え、なんでよ」
「俺らはもう中学生だよ、さすがにもう同じ部屋ではちょっと」
「何よー、おこたで寝るのはよくて、それはだめなの?」
「んー、そうだね」
「……うーん」
「千加、そんなに落ち込むことか?」
「…だってー」
「ふっ、馬鹿な子だな、千加は」
「中学生になっても、大人になっても、わたしたちは変わらないし、変わりたくないんだものー」
「んー」
「千加、征ちゃんと一緒に寝たいもん〜」
「千加、相当眠いんだろう。しゃべり方が幼くなってるぞ」
「ん〜、だってえ」
「ほら、おいで」
「ん〜」
「こたつでなら一緒に寝てあげるから」
「カウントダウン…」
「直前には起こしてあげるさ」
「……うん」
「ほら。よしよし」
「…せいちゃんは?」
「俺?」
「おきとくの?」
「…結構ギリギリだからね」
「なにが〜?」
「んー?俺も健全ってことだ」
「う、ん?」
「っふ、いいから寝な?」
「…おやすみ、せいちゃん」
「おやすみ、千加」


思春期の事情で一応距離を図ってる中学生赤司くん下さい。



*高校一年

「征ちゃんー」
「あ、このみかん、甘くておいしい」
「今年も終わるねー」
「そうだね、…長かったな」
「征ちゃんと仲直りできてよかった〜」
「もう二度とケンカはごめんだ」
「そうだねぇ」
「千加に会えないと僕は死んでしまうよ」
「ふはっ、なにそれ征ちゃんかわいい〜」
「ふふ、それくらいかけがえのない存在ってことだよ」
「今、遠距離でなかなか会えないけどね」
「……やっぱり千加も洛山においでよ」
「もー。行かないって言ったでしょ〜」
「…んー」
「遠距離がんばろうって約束したじゃないの」
「……早く一緒に住みたいな」
「高校の間は少なくとも無理だね」
「ちっ」
「わっ、ちょ、征ちゃん、力強いよ」
「抱きしめてこのまま逃がしたくない」
「ふは、征ちゃん束縛だー?」
「千加」
「ん〜?」
「こたつで一緒に寝るのは久しぶりだな」
「そうだねぇ」
「今日はこのまま泊まっていく?」
「うん、今年は征ちゃんのおうちで年越しだね」
「…このまま一緒に、寝ようか?」
「えっ」
「っふ、なにもしないよ?」
「…うん」
「やっぱり一緒にいたいからな」
「…なんか三年前とは逆だね」
「ね、千加」
「なーに、征ちゃん」
「この先も色んなことがあるだろう」
「…うん」
「今までとても近くにいたから、慣れない距離をもどかしく思うかもしれないし、時々はお互いの気持ちを疑ってしまうかもしれない」
「…ん」
「だけど、僕がきみを大好きな気持ちはずっと変わらないってことは、忘れないでね」
「うん」
「それは絶対に変わらないから」
「私も!ずっと変わらないよ」
「大好きだよ、千加」
「…わたしも」
「本当にありがとう、今年もよろしく」
「こちらこそ今年もよろしくね、征ちゃん」

そういってこたつで一緒に丸くなって抱きしめ合いながら、新しい年を迎えました。挨拶を交わしたあと、やわらかく微笑んだ征ちゃんはわたしの背をやさしく撫でながらそのまま額に誓いのキスをした。ねえ、征ちゃん、来年も再来年も、ずっとずっとその先も行く年来る年を一緒にすごそうね。

とはいっても、再来年の年末年始に征ちゃんがとんでもない発言をすることを、今の私はまだ知らない。

「千加」
「なに、征ちゃん」
「…なんでもないよ」
「うん?」
「…まだ、早いな」
「なにが?」
「再来年くらいに分かるよ」
「え?」



2013年、明けましておめでとうございます。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

微妙に続きます。

*追記(1月2日)
すみません、高校バスケのウィンターカップは12月下旬でしたね。自分の感覚で確かウィンターカップってなぜか1月中旬だと思ってました。今後の矛盾を防ぐために該当の会話を少し修正致しました。大変失礼致しました。

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