小ねた
2013/07/19 21:59

この世は所詮弱肉強食だ。文明社会だろうがなんだろうがそれは人間が未だ持つ野性なのだ。人間の中で本能は未だ消えてはいない、たとえどれほど理性を振りかざそうとも決して野性には打ち克てぬ。

「俺は――…僕は決して敗北に殺されない」

いつから俺は変わってしまったのか、何故代わってしまったのか?そんな問いかけは何に於いても無意味だ。君はそうやって僕を見て怯えるが、それはこの僕が恐ろしいからかい?それでいい、構わないさ。

「……あんた誰?」
「赤司だよ、僕は赤司征十郎さ」
「どこへ行く気なの?」

感傷も焦燥も全部全部かなぐり捨ててようやく僕はここに立つ。ああ、だからそんなふうに離れていかないで、僕はちゃんとここにいるから。一番遠くに行くのは、僕。一番強いのもその先へ進むのも、僕だけど、でも僕は。

「具体的には、そうだね。目指すは京都」
「……」
「こんなところ、出て行ってやるんだ」

ごめんね。君が泣いてくれるのは、今の俺にはつらいだけだ。いやつらくなんかない。――所詮この世に救いなど、ありはしない。

「さようなら」

愛したひとの泣き顔に、俺は最後の笑顔で、さようならを告げる。


俺と僕ときみと、さよならと。




本誌に触発されたとかそんな(笑)この世に救いを求めるのをやめた人。強さと進化を前に壊れた和に絶望した的な。実力的にも物理的にも精神的にも一番遠くを目指した、その答えは「僕」が京都にある最強の高校で誰よりも強いと証明すること。自分が競争社会の中で敗北に殺されないために、大切たった何かとそれを大切にした「俺」を切り捨てる選択をしたというのが私の見解なんですが、なんかうまく書けないですね。