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小ねた
2013/06/14 19:21

※高3冬

『もしもし、玲央?』
『あらぁ?もしもし、征ちゃん?なんだか久しぶりねぇ』
『そうだね。元気そうだな、大学はどうだ?』
『楽しいわよぉー。征ちゃんも進学でしょう?東京に戻るんですってね』
『ああ。千加と同じ大学がいいなと思って。千加の第一志望の大学は、僕が希望とする学部のカリキュラムやレベルもちょうどよくてね』
『そう。相変わらず順風満帆みたいねぇ〜』
『ふふ、まぁな。……ところで、ひとつ相談があるんだが…』
『あら?あらあら!征ちゃんが相談だなんて珍しいわね!まあどうせ千加ちゃんのことなんでしょうけど?』
『相変わらず勘がいいね、その通りなんだ』
『何言ってるの。征ちゃんが思い悩むだなんて、千加ちゃんのこと以外あり得ないじゃないの!』
『…お前には敵わないな……その通りだよ本当に』
『それで?どうしたの?』
『千加にな、』
『うん』
『今度プロポーズしたいと、思うんだ』
『え!!ちょ、ちょっと本気なの征ちゃん!!!』
『大真面目だが』
『……相変わらずやることがスケールでかいわね…』
『誉め言葉として受け取っておこう』
『大体、あなたまだ高校生でしょう。しかも、誕生日来ないと結婚できる年齢さえ満たしていないじゃない』
『次に千加に会えるのはウィンターカップだから、その時には18になっているよ』
『……そうだけど、そうじゃないわよ』
『プロポーズするといったが、何もすぐに結婚するわけじゃないんだ。婚約指輪は手にいれられたが、学生の身で千加を養うだけの財産はまだ用意できないからね』
『えっ、婚約指輪は手に入れたの?』
『ああ。元々、結婚する気だったから、十年以上前から色々貯めていたんだ。色んな大会の賞金とか、父さんの会社の資料関係のバイトしたりとか、コツコツと』
『……うわぁ…』
『おかげで学生には分不相応な買い物だったよ。××万は下らないね』
『……で、一体そんな征ちゃんが私に何を相談するというのかしら?』
『プロポーズの、言葉とか』
『…シチュエーションとか?』
『ああ。何よりもまず早すぎるゆえに特殊な状況下だからね、何が最善なのか、いまいち判断しかねる』
『ふむふむ、なるほどねぇ』
『ねぇ、玲央。僕は千加を不安にさせたいわけじゃいんだ。ただ僕は、少しでもかたちにしたいんだよ』

紅の初花染めの色深く 思ひし心われ忘れめや


今度こそ、間違えないでいたいのです。




他にも、黒子や桃井にも意見を仰ぎました。指のサイズは買い物にいったときにこっそり桃井にチェックしてもらっていた、ということにしておいてくだしあ。