×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -



小ねた
2013/06/04 05:41

「八重ちゃん八重ちゃん」
「んー?なに」
「あのね!聞いてよー大ちゃんたらね酷いんだよ!」

いい加減聞きあきた、なんて他の友達には言われちゃうようなことでも、八重ちゃんはいつも一生懸命聞いてくれる。やたらと否定はしないし、無意味な同調もなくて。だからいつも心地いいの。そっと、胸の奥を紐解いてくれるみたいで。うんうんって頷きながら聞いてくれる、ただそれだけがうれしいの。

「まあ、あいつはあんたがいるからバカやれるのもあるだろうねぇ」
「もーほんと!相変わらず手のかかる弟なんだから!」
「あはは!向こうはさつきを世話のやける妹と思ってそうだな〜」

お互い一人っ子だから、姉弟のように育ったんだよね。そう言えば八重ちゃんは笑った。

「あーあ!八重ちゃんが男の子だったら、私迷わず八重ちゃんと結婚するのに!」
「あー?黒子じゃなくていいのかあんた。ま、わたしも男だったらわたしの手であんたを幸せにしたいとこだけどね」
「きゃあああ!もう八重ちゃん大好き!!」
「わたしもだよ」

にっこりと笑う八重ちゃんに思わず頬が染まる。本当に、八重ちゃんが男の子だったらきっと真っ先に惚れちゃうなぁ、なんて。

「……八重ちゃんが男の子だったら」

そしたら、私、絶対に迷わないのに。





「あんたが男だったら、絶対あんたと付き合う!」と1週間で別々の三人の友人♀に言われたことがあります。ちなみにこの三人はそれぞれ全く面識のない子たち。時々、りりは生まれてくる性別を間違えた気がしないでもありません。だってほら、もしかしたらモテッモテやったかもしれんやん(^o^)