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小ねた
2013/05/17 20:44

※征ちゃんさんがめっちゃ弱気


「僕と千加は生まれてからずっと一緒だったから、もう20年以上の付き合いなんだ」
「……そんなのはなかなかないのだよ」
「そうだな……そのせいか、千加の体調とか考えてることとか大体分かってしまうんだ。今日は微熱があるな、寝不足ぎみだな、昨日何かうれしいことがあったなとか」
「…元々お前は察しがいいが、さらに輪をかけてということか」
「ああ……時々自分でもきもちわるいと思うよ。あ、今日生理みたいだからセックスできないなとか考えてる自分が」
「……飲みすぎなのだよ、赤司」
「真太郎ー、僕はいつか千加に愛想尽かされてしまうのか?それとも既にきもちわるいと思われているのか?」
「とっくに婚約しておいて何を後ろ向きなことを言っているのだよ、死ぬまで離す気はないのではなかったか」
「……ああ」
「おい、寝るな」
「起きているよ……今日は久しぶりに酔ったな」
「伊藤が1週間旅行でいないんだったか?お前、本当にあいつがいないとだめなのだな」
「うん、明後日帰ってくるけどね。……ああああ、千加に早く会いたい、触りたい、抱きしめたいぃ」
「……重症なのだよ」

俺は徐に携帯を取り出して、件の罪作りな女に電話をかけた。まったく、お前だけなのだよ。赤司もただの寂しがりやな男だったとはあの頃は全く思いもよらなかったのだよ。

「もしもし、伊藤か」
「!……何をしている真太郎!」
「お前の旦那がさっきから寂しい寂しいとうるさいのだよ、今代わるから励ましてやってくれ」
「…余計なことを……もしもし、千加?」

とか言いつつ、電話をとった瞬間に一瞬にして破顔しておいて。眉尻を下げて笑う、そんなやわらかい笑い方など片割れに対して限定だ。……目の前ででれでれするこの男が我らがキセキの世代を率いていた鬼主将と同一人物などと、冗談も過ぎると全く笑えやしないのだよ。

「……終わったのか、早かったな」
「それが聞いてくれるか真太郎、予定を繰り上げて千加だけ明日帰ってくるんだって」
「は?」
「思ったより寂しいだなんてかわいいにも程がある!帰ったらめいっぱい抱きしめてやるんだ」

勝手にやってろ\(^o^)/




すみませんでした。