小ねた
2013/05/16 01:50
「な…なんだこれは」
ぴこぴこと動く、それ。
「征ちゃん?どうし……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「かわいいー!!」
飛び付いてきた千加を抱き止めながら思考をぐるぐる巡らすが、勿論答えはでるどころか混乱するばかりである。
「征ちゃんに猫耳!!!白かあ!黒も似合うだろうけど白もいいね!!」
「……千加」
「それにしても、なんてリアルな…」
「ちょ、ちょっと待………ふゃ…!」
「………」
「………」
「………」
「………」
「えええ!どうしよう!!ほんまもん!?っていうか征ちゃんがまさか喘…」
「言うなそれ以上は…!!」
我ながらなんという間抜けな声を……やめろ、耐えろ耐えるんだ赤司征十郎!たとえ人生最大の失態を千加に見られたとしてもここで赤面しては意味がない。平静を保つよう全力を尽くしながら、目の前で頬を染めながらきらきらと目を輝かせている千加に気づく。……くそ、かわいすぎる。
「もっかい触らせて」
「いやだ」
「お願い!」
「きみの頼みでもいやだ!」
断じていやだ。これ以上の失態は僕の矜持が保てない。しばらく悩んだらしい千加は、にやりと笑って。
「千加、一体何を……!?」
千加からキス、だと!?まさにいっぱいいっぱいといったふうに、僕が普段している流れをなぞるように真似しながら一生懸命キスをする千加がかわいすぎる。
「…ん………!?ひ、ゃ………!っさわるなと……!!」
やられた。また猫耳を触られた。ぴくぴくと揺れ動くそれが恨めしい……何故こんなに敏感なんだこの耳!!!引きばかして両手首を拘束すれば、千加はひにゃりと笑って。
「征ちゃん、かわいい…」
……お前のほうが1000000倍かわいい。
「ねぇ、そのお耳舐めていい?はむはむしたい」
ぶちぃいいい!!!
僕の理性が切れる音がした。
「いいよ」
「やったあ!征ちゃんありがとー!」
「ただし」
「え?」
「僕はきみの全身舐め回す」
ザッシャーン!!!
千加に戦慄が走る音がした。
赤司さんの敏感な猫耳はむはむしたい、赤面させたい。とか変態的欲望を具現化しました。すみませんでした。