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小ねた
2013/05/14 01:46

「征ちゃん」
「なんだ、玲央」
「そういえば、千加ちゃんからも征ちゃんって呼ばれてるのね」
「ああ。千加は昔から舌っ足らずでね。「征十郎」を発音できなかった千加が、千加のお母さんからそう呼んだらと言われたの最初だ」
「あら。千加ちゃん、かわいいのね」
「だろう?未だに「紫原」と「緑間」がうまく発音できないんだよ」
「あらあら!そうなのね〜」
「ふふ、噛んだときの千加のかわいさと言ったら!真っ赤になりながら眉間にシワを寄せて悔しそうにするんだよ、その度にね、全く一体どうしてやろうかと思うね」
「うふふ、まーた征ちゃんのノロケが始まっちゃったわねぇ!征ちゃん、本当にあの子が好きなのねぇ」
「なんだ、今さらだな」
「千加ちゃんもよりによって征ちゃんに捕まるなんて本当に可哀想にね、選択の余地が全くないじゃない」
「逃げ道なんて、少しも用意しないのが僕の信条だよ」
「やだ、こわい!」
「いいんだよ。逃げ道を探る必要もないくらいどろどろに甘やかして、なんの疑問を抱くことなく千加は僕と幸せな生涯を共にするんだよ」
「……征ちゃんってば、本当に恐ろしい子!!」
「なんとでも」



和解後の征ちゃんさんのノロケは長いしうざい。相変わらずご執心なことを周囲に見せつけて生半可じゃねーぞと軽く牽制するのも趣味。