※A


「じゃあガゼル、まずは僕のこれを舐めてもらおうか…?」
「ふっ…ふざける…ぐあァ!!!」
「命令に逆らったらこれだぜ…?」

焼けるような痛みが背中に走る。
あまりの痛みにガゼルは目を見開いた。

痛みに耐えながら声のした方を見ると、バーンが歪んだ笑みをして立っていた。手に持つそれで、ピシッと地面を叩いてみせる。
手には太いゴム製の鞭が握られている。
鈍く光るそれは、ガゼルにはとても恐ろしく見えた。

「さあガゼル…、言う事聞けないの?それとも鞭がいいかな?」
「やっ…嫌、鞭はいやだ…!」
「くく、痛みはトラウマになりやすいもんなァ。じゃ、俺はガゼルの乳首でも舐めよっかな〜」
「やんッ…嫌ぁあ…!!ひ、んぅう…!」


バーンが膝をつきガゼルの乳首をぴちゃぴちゃと舐めると、痛みにより体が敏感になったのか、はたまたガゼルの感度が元々いいのか、ガゼルの体がおもしろいほどにぴくぴくとはねた。
そんな反応に気をよくしたのか、バーンが指でもう片方の乳首を捏ねたり摩ったりすると、ガゼルの口からはたちまちに甘い声が漏れる。
すると、なかなか舐めない上にバーンの方に気がいっているガゼルにグランが腹を立てたのか、ガゼルの耳元で、低い声で囁いた。

「ガゼル…、言う事を聞いたら痛い事はしないけど、聞かなかったらもちろん『お仕置き』だよ…?」
「ひ…っ!!ゃ、嫌…!!グラ…っ」
「舐めたら、痛い思いはしないんだよ…ね?ほら、ガゼル…」
「な、舐める…からぁ…っ、ん、ん…ふぅ…っんん」
「おーすげ、早速躾てんじゃん」
「躾っていうのは、『飴と鞭』が大事なんだよ……っそう、上手いよ…」
「ふーん。なら俺はこっち貰うぜ。」
「あ!…後で代わってよね」
「分かってるって。じゃ、手錠外すぜ」

二人の話す『こっち』の意味を理解できずに悶々としながら必死にグランの分身を舐めていたガゼルだが、ふいに下肢に訪れた快楽に声にならないものを上げた。
下肢…といっても場所がとんでもない…。
(尻の穴なんて…!!)

理解が追いつかず軽いパニックになっているガゼルを気に留める事も無く、バーンはねっとりを愛撫しそこを解した。
快楽が強すぎるのか、面白い位にガゼルの体が跳ねる。

「ひあぁああっだっだめ…!!そこ、バーン、っぁああ!」
「あ?駄目じゃねーだろ?ここ、だらだらよだれ垂れてんぜ」
「うぅううー!触るのだめ、だめぇ…あぁッんふぅううぅ…!!」

ぐちぐちと舌で掻き回され、味わった事のない快楽にガゼルはどうにかなりそうだった。
その上、敏感な下肢まで触られてはもはや理性のかけらも残ってなどいない。

ガゼルの目は虚ろで焦点が合っていなく、開きっぱなしの口からは、飲みきれない唾液がだらだらと垂れた。
バーンはそれを見ると、にやりと笑い再びアナルを刺激した。



苦しいはずなのに、嫌なはずなのに。
甘い甘い快楽に、身体はどうしても疼いて。


捕らわれてしまったのだ。

もう、逃げられないのだ…。



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