※A





「ぁ、だめ、喜多っいや…ッ」
「烈斗、かわいい…」


二人ともいつもより気が乗っているせいで、烈斗のそこは簡単に蕩けた。
しかし何故か、まだ挿入には入らず喜多海は未だにねちねちとそこを舐めている。
くすぐったさに烈斗が腰を引いても、喜多海に阻止されて。
耐えられないと烈斗は涙声を上げた。
欲しい、喜多海が、…欲しい……。


「喜多、きたみっ…もうだめぇ」
「何が駄目なの?」
「…!!」

今日の喜多海は意地悪だ…!
烈斗の大きな瞳に、更に涙が滲む。
ふるふると震える水に、喜多海は満足そうに微笑んだ。
彼は生粋のSな様だ。


「何かして欲しいことがあるんなら、ちゃんとお願いしないと。」
「ぐす、きたみのばか、ぁあッ、んゃっだめぇえ!!」
「馬鹿なんて言うからだよ」

喜多海が舌を奥に差込み、竿を緩急をつけ扱く。
しかし根元を掴まれているので、まさに生殺しという奴だ。


(喜多海が、喜多海が悪いのに…!)
しかし、ベッド上では烈斗に権限などまるで無く。
烈斗はもう、折れて懇願するしかなかった。


烈斗から熱い視線が注がれ、喜多海が目線だけ向ける。
裏筋から先までをを舌でねっとりと舐められ、烈斗はもうどうにかなりそうだった。
もはや理性なんて微塵もない、欲しいものはただひとつ。


「喜多、ぁんッ…喜多海のそれ、俺の中、にぃ…っんゃあぁ!!」
「それ、って何?」

ちゃんと言わないと分からないよ、と喜多海はにこりと微笑んだ。
その間にも、烈斗のカリをぐりぐりと弄られ烈斗は声にならないものを上げる。

も、もう駄目、もう駄目だぁ…ッ



「ほら、烈斗?」
「ん、はぁぁ…ッ俺の、俺の中に、喜多海のおっきいぉち…ぉちんちん、挿れてくださぃぃ……ッ!!」
「よく言えました」

涙切れ切れに烈斗が叫ぶ。
慎重に、しかし確実に喜多海が入ってくる。

この卑猥な台詞は、前に喜多海に教えられたものだ。
『ちんこ』というのはロマンがないからと、前に喜多海に仕込まれたのだ。
思い出すだけでも辛いものがある…。

烈斗が気を他所に向けていると、喜多海が一気にい奥を突いてきた。
息がつまる。


「あ、ァ、らめだっ喜多、らめ、深いぃ…ッふ、あぁああー!!」
「…ッ」

不意にきた大きすぎる快感に、耐え切れず烈斗は大量な精液を吐き出した。
喜多海が焦らすから悪いのも勿論だが、恋人を置いて先に果ててしまった事に罪悪感と羞恥が募る。
気まずさに烈斗目線を逸らし、まだ残る快感の名残に息を整えようとするが、喜多海によりそれも叶わなかった。
乳首を弄られ、前立腺を突かれ。
息が切れているにも関わらず強引にキスをし、舌を絡められる。

「んんー!!、おねが、もうらめ、らめぇえ、おかしくなるぅぅ!」
「ごめんね烈斗、加減できないや…」

罪悪感があるとはいえ、イったばかりの身体には辛い…。
抵抗の言葉を発してもうまく呂律が回らず、懸命に喜多海を退けようとするが、身体に力は入らなくて。


結局、三回も中に出されしばらく気を失ってしまった。




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