ごきげんよう、デルフィナよ。




私があの紙を持ち帰ってから一週間。



やっと必要なものが揃ったわ。



仕事をこなしながら少しずつ買い求めていたから思ったよりも時間が掛かってしまったわね。


それと、あの男についても少し調べたの。
残念ながら儀式について書かれた内容がただの絵空事だという可能性も十二分にあったからね。



結論から言えば不可能という訳ではないみたい。
彼は過去に高位の精霊を召喚、使役することに成功していたらしいわ。


だからこそ、その才能を危惧した人間に殺されたのでしょうね。

得てして抜き出た力は疎まれるものだもの。





因みにこの儀式は魔法の知識がなくても行えるらしいわ。



取り敢えずやってみる価値はあると判断した私は早速悪魔を喚ぶ儀式を始める準備をしているの。



やり方?申し訳ないけれど一から説明してる暇なんてないわ。
適当に察して頂戴。



「これで良いわね」



紙に書かれた通りに道具を置き、魔方陣を書いた布を床に敷く。


深呼吸を一つして新しいナイフで自分の指を切り、流れた血を魔方陣の中心に垂らす。



「お願い、応えて」





 



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