オセの言うことが本当だとするのならば、一つ疑問が残る。



「先程、なんなりとって言ったわよね………?」

「はい!」

「………何故?」

「わたくし、あなたのことが気に入ったからでございます!以前わたくしを喚び出した人間は、なにやら権力に取り付かれていたようでしたので、早急に立ち去らせて戴いたのですわ!」



………あの男のことか。
確かに魔法総省から追放されたのならば募る恨みの一つや二つもあるのでしょうね。



「良いの?先程のを聞いていたなら解っているでしょうけれど、私が行うのは復讐と云う名の戦争よ?」

「心得ておりますわ!それにわたくし、争い事は大好きなのでございます!」



………素晴らしい笑顔で言われてしまった。
こういうところは悪魔らしいのね。



「……そう。ではよろしくお願いね」

「こちらこそ!我が主さまの命が尽きるその日まで!このオセ、誠心誠意お仕えさせていただきますれば!」



こうして私はこの世界での目的と、共犯者を手に入れた。
















僅かな残響を唇に灯し
(暗く昏く冥い決意を謳う)



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テーマ「人外ファンタジー」
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