ごきげんよう。
この挨拶も久しぶりね。
アルバロが私の家に来てからの二週間、魔法の勉学に勤しんでいたの。
彼も一緒にするのは予定外だけれどね。
誘ったのは私だし、頭の良い彼ならば間違っても足手纏いにはならないでしょう。
とは言っても二人共仕事で忙しいから殆ど自習のような感じね。
ああ、魔法と言うのは―――え?もう知っている?………そう。貴女は何者なの?
まあ、いいわ。
取り敢えず基本的なことは頭に叩き込んだから、久しぶりに集まった今日は属性を調べてみようとなったのだけれど。
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………ふふっ」
「………おい」
「あっはははっ!」
前から鋭い視線を感じるけれど気にしてはいられない。
ついでに言うと笑わずにもいられない。
「貴方が光属性なんてなにかの間違いでしょう?……ふふふふっ!」
「笑い過ぎだ、デルフィナ」
「だって!どこからどう見ても黒いのに!ついでにお腹の中も真っ黒なのに!よりにもよって光だなんて!あははははっ!」
「殺すぞお前」
はーっ。お腹痛い。
こんなに笑ったのはいつ以来かしら。
まだまだ笑い足りないけれど、これ以上すると本当にナイフが飛んできそうなので一旦終わり。
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