ミルス・クレア魔法院に入学してもう一週間。
その間にこの城の中も確認し終わり、授業にも慣れてきたわ。
この学校は自分の好きなものを好きなだけ受ければ良いので、私もそれに倣っているの。
取り敢えず、人気のある古代種のイヴァン先生とヴァニア先生。
同じく人気で、ここでは新任だと言うエルバート先生の授業は取っているわ。
それと、職業柄魔法薬学には興味があるからこれも。
あとは適当に二つ三つを。
リルは私と同じものを取っているの。
悪魔である彼女にはどれもとても簡単な内容らしいけれど、取らなければ単位が貰えないからですって。
………なんだか手間を掛けさせて申し訳ないわね。
アルバロも基本的には同じだけれど、魔法薬学を重視しているのよ。
ああ、あとアルバロについてだけれど、あの無駄な爽やかさはもう気にしないことにしたわ。
………諦めがついたとも言うわね。
もう好きにして、と云う感じかしら。
そう言えば、リルとアルバロはあまり相性がよろしくないみたい。
お互い凄く笑顔なのに火花が散っていたのよ。
私としては似た者同士だから、いい感じになるのではないかと思っていたけれど。
同族嫌悪と云うものかしらね。
どこが似ているかって?
ほら、腹黒いところとか、妙なところで張り切るところとか、冷酷なところとか、そっくりじゃない?
………本人達には内緒にしていてね。
後が怖いから。
それなりに仲の良い子達も増えたし、図書館は想像以上に広かったし、教室も綺麗だったし、今のところ学校生活に不満はないわね。
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