君がナウシカなら


「はぁ‥ナウシカは名作やなぁ」

「あぁ。特に巨神兵が王蟲の群れをなぎ払うシーンがな」

「景ちゃん!?いや、跡部さん!?」

「あ?なんだよ」

「ちょ、いろいろ言いたいことはあんねんけど‥自分、ナウシカは知ってたんやな」

「お祖母様が、原作を持ってたんだ」

「え、跡部のお祖母さんってイギリス人やなかったっけ?」

「あぁ。‥あぁ、英語版だったんだ」

「なるほどな。ほんで、映画も観たっちゅうわけやな」

「こっちに来てからな」

「で、跡部さん。原作読んどきながら、あのシーンを名シーンと言いはるんですか」

「ふっ、冗談だ」

「‥跡部、冗談に聞こえんかったんやけど。まぁ、跡部があのシーン再現したら堪らんやろうけどな」

「なら、お前がオーマな」

「‥‥それは、嫌やなぁ」

「なんでだよ」

「跡部がナウシカで、ならえぇけどな。何が何でも守ったる」

「っ、お前に守られる俺様じゃねーよ‥ばーか」



金曜だから忍足の部屋に泊まって、一緒にナウシカを見た2人。

12.06.07


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