「ああああああ」
「なんや白石…」
「お、お、俺の…」

今日も絶好のスピードスター日和。おいそこ!意味不とか語尾に付けんな!そういうもんなんや!さてツッコミはさておき、我らが四天宝寺のテニス部部長の白石蔵ノ介が変な声を上げている。正直コイツはクールなキャラなんじゃないのかとか思う人もいるあろうがここではもうそういうのないんで、気にしたら負けなんで…ってなんやコレ、誰のメッセージ?管理人?管理人なん?ってそんなことはどうでもええねん!

「俺の宝物が…!」
「た、宝物…?お前そんなもんあったん?」
「当たり前や…大切な写真…」
「それがどうしたん?無くなったん?」
「違うわ…無くなったら死ぬ」

無くなったら死ぬやて…?そんなに大事な写真があるのか。

「これや」
「…どれどれ」

いやいやいやいや。

「なんやねんこれ」
「見りゃわかるやろ!桜乃や!」
「んなもんわかるわ!なんやねんこの格好!」
「メイドや!」
「んなもんわかるわ!なんやねんこの格好!」
「メイドや!」
「んなもんわかるわ!ってなんやねんこの無限ループ!馬鹿にしとんのか!」

ツッコミを入れざるを得ない写真に思わず声が大きくなる。なんでこいつこんな当然やろみたいな顔しとんねん!

「別に桜乃はどんな格好でも可愛ええからなんでもええねん」
「じゃあなんやねん!」
「写真に…傷が…っ!」
「どこやねん」

わああっと嘆きながら指さす先には、目をよーく凝らしてようやく確かめられる程度の小さな傷が入っていた。


「わかるかああああああ!!!!!!!」
「しばくぞ!!!!!!!」
「なんでやねん!!!!!!!!!!」

「お前この写真死ぬほど大事にしてんねんで!?」
「知らんわ!ただ一つわかる事はお前が死ぬほどアホということだけや!」

「うう、また撮りにいかなアカンわ…」
「お前が撮ったんかい!」
「欲しいんやろ?」
「…!い、いきなりなんやねん!」
「わかりやすいわあ、お前」
フォトグラフ



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