「日吉って、竜崎さんのどこが好きなの?」
「は?」

うわぁ、また腐ったりんごを見るような目で見てくれてるよ。でも若干声が上擦ったから動揺したんだな。日吉ってこういうことに関してはわかりやすい。というか自分で言っといてあれだけど"どこが"って失礼だな、竜崎さんは可愛いから好きになってもあまりおかしな話ではないけれど。

「いきなりなんだ」
「なんとなく気になって…というかアレ?まず好きなんだっけ?」
「なんでお前にそんなこと教えなければいけないんだ」

うわ、冷たいなあ。

「日吉って竜崎さんにもそんな言い方だよね、彼女いっつも涙目になってるよ」

そう言ってやると素振りしていたラケットがぴたりと止まった。え、まさか気にしてた?

「…素直になれないことってあるよね、わかるわかる」
「…今にも吹き出しそうな顔して何言ってんだ!」

怒鳴られた。しかし日吉の顔は赤い、面白い。

「でもいつまでもそんなんじゃ俺も大人しくしてられないよ?」
「…うるせぇよ、あいつは俺の物だ」

今のは素で言ったのだろうか、それを竜崎さんに言ってやればいいのに、どうして俺に言うんだよ、日吉って天然だなぁ。なんてことを日吉に言ってあげようかと迷ったけれど、なんか勿体ないからやめた。
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