性転換・性描写注意















欲しいものがあるから、後で私の教室に来て、ただそれだけを告げると欲しいものってなんですか?僕の持ってるものですか?不思議そうに首を傾げる一年、竜崎桜は制服を確認しなければ普通に女子に間違うであろう程に可愛らしい容姿であった。そう、君が持ってるもの、幸村がにこりと笑って返事をすると、ううんとよくわからないと言いたげな唸り声をあげた。




放課後、桜は戸惑っていたものの、幸村の居る教室へとやってきた。彼は以前身長が低いことをとても気にしていたことを覚えている。自分ともそれほど変わらない彼の背は好都合だった。ガリッ、鋭い音を鳴らしながら口の中に含んでいた飴を噛み砕く。そして勢いよく桜の腕を引き顔を近付け相手の唇を奪った。驚きと動揺で目をかっ開いて離れようとする腕は放さないで、舌をねじ込んだ。破片となった飴がざりざりと桜の口内へと渡る。んんーとこもって苦しそうな声が耳に届くと、ぱっと腕を離してやる。ガシャンと教卓にぶつかって嫌な音が響いたが、そんなこと今の桜の頭には全く入ってこないというようで、途切れた言葉になっていない言葉を壊れたロボットのように繰り返す。


「な、な、なに、して」
「キス、したことなかった?」
「き、きす、う、うわあ」

頭から湯気が出そうな勢いで、顔を真っ赤に染めて挙動不審に動き回る。そんな桜の姿を見て幸村はくすりと笑う。しかし突然先程とはあまりに違う様子で、少し苦しそうにその場にへたりこんだ。


「っな、なんか」
「なんか変?」
「は、はい、なんか、あつ、い、」


腰が抜けて立ち上がれない彼を逃さないようにぎゅっと抱き締める。片耳をぺろりと舐めてさっきの飴のせいだよ。小さく囁いた。ひぅっと女の子みたいなやらしい喘ぎが漏れた。


「や、やだ…幸村先輩」
「苦しいでしょう?」
「っう、」


恐怖心から大粒の涙をぼろぼろと零しながら、訳がわからないままにこくこくとひたすらに頷く。幸村は口元だけで笑って、桜のズボンのベルトに手を掛けた。カチャカチャと器用に外すと、ようやく現状が掴めてきたのか、いやぁっと悲鳴をあげ、逃げ出そうとする。が、させまいと言うように下着の中に手を突っ込んで、飴と先程からの行為のせいでだらしなく勃ち上がっていた自身をぎゅっと握りこまれた。


「ああっ、やっ!いたっ…」
「やらしいね、こんなにしちゃって」
「んぅ、い、やあ…」
つう、と指でなぞると先端から透明の先走りが漏れてくる。がくがくと震える彼の足は止まることを知らない。


「ゆき、らさ、や、やめ、こんなの、んああっ!」

顔を近付けてちゅ、とそれにキスをするとびくんと魚のように身体を跳ねさせて先端からどろりとした白濁を吐き出して達してしまった。


「ふ、あぅ…」
頭の中がスパークしたような感覚に最早まともな言葉は一つも出てこない。駄目、こんなの、駄目。わかってるのに声が出ない。


「な、に…いって…んっ…!あ…ぅ…」


人の話を聞かないようにがつんと奥にあたって中がきゅうと締まった。その衝撃に耐えきれず再び吐き出してしまった白濁は、待ち望んでいた、というような表情をして笑う幸村の胎内へと溢れ出した。何がどうなってしまったのか、全部夢だ。こんなの、こんな恥ずかしい事。ちかちかと火花の散る脳裏でそんなことを考えた。次目覚めたら、きっと全部元に戻ってる。ああ、きっと。そうであると信じながら、白と黒の混ざり合う世界へと静かに意識を手放した。
全てが夢でありますように



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