そろそろ気付いてもいいんじゃないかな
※オチも何もない短い骸髑(?)もどきと思わせて結局は皆に愛されてる骸
「…骸様?」
「え…あ、はい」
まただ。
「先日の報告書についてですが…」
彼女が僕を呼ぶたびに胸のあたりがざわざわと騒ぐ。
気持ち悪い?
いや違う。
苦しいにも似た、何かが。
「それでボスが…あの、大丈夫ですか?」
「…あ、すいません、なにか言いましたか」
これは何なんだ、一体。
「いえ、なんだか今日はぼーっとしているように見えて…どこか具合でも悪いんですか?」
具合が悪いといえば悪いがそれはここ最近ずっとで。
ましてやクロームを見るたびにそうなる、だなんて本人に言える訳もなく。
「少し…疲れたのかもしれません」
誤魔化すようにそう言うと、彼女は慌てて今すぐ休んでくださいと僕を部屋へと押し込んだ。
そして布団やら水やら氷嚢やらをあちこち走り回って用意し、体温計を僕の口に突っ込んで、寒くないかと毛布を掛けるものだから、まるで心配性の母親のようですねと笑ってしまった。
自分がやり過ぎたと気付いたのか、彼女は真っ赤になって恥ずかしそうに苦笑いを返した。
今まで数多(あまた)の輪廻を巡り、数々の酷い人生を歩んできたけれど、僕をこんなに心から心配してくれる人間なんて一人としていなかった。
ぬくぬくと『親』の庇護の下(もと)で育った同年代とは違い、皆の言う『愛情』なんて知らないし、受けたこともない。
しかし、もしこれらを『愛』と呼ぶのであれば。
僕は思っているより、意外と多くの人間に愛されているのかもしれない。
なんだか目の奥が熱くなった気がしたが、きっと気のせいだろう。
(多分、気付くのはもっと先)
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そんな感じ。
オチが見当たらない\(^O^)/
書きたい骸髑がみんな長編になっちまって更新と文章が気持ちに追い付かない
なんてこったい、ちきしょう!
101021