男鹿おめでとう

男鹿、おめでとう…




俺は学校へ行くと
誕生日おめでとうといろんな奴らに祝われた。

なにを祝っているのか最初はわからなかった。
そういえばと、俺は自分の誕生日を思い出した。

今日は8月31日か。


去年は古市から…
いえねぇな。
やべぇ、顔がにやけてしまう。


今年はいろんな奴らに祝われた
去年までは古市と家族くらいだった。

周りに人が集まってきて、今日たくさんの人に祝われてる。


あたりを見回したが古市はいねぇ

今日もいつも通り家まできて一緒に登校するのかと思っていたのだが、何故かいない。来なかった。


早くあいてぇ

今日は俺様の誕生日なんだぞ、古市ぃ


昼になっても古市は見かけない。

夕方、もう帰る時間じゃねーかよ。
たくさんのプレゼントを持ち、ごきげんなベル坊を肩に乗せ、家へ帰る。

帰り道に河原に寄ったら古市がいた


「古市ぃぃぃぃいい!!!!」

咄嗟に叫んでしまった。

驚いた顔をしてこっちを見る古市、まぁ、叫ばれれば驚くだろう。


「な、なんだよ男鹿」
と言いながら古市は目を背けた。

ちっと、頭にきたから古市のもとへ小走りで行った。

「おい、お前知ってるだろ」

目を合わせない古市。

こっち見ろよ。

「え、あ?んー、あ!ごめんごめん、男鹿の誕生日だったな!」
へらへらと笑った古市

わざとらしい笑いに俺は腹が立った。

古市の頬をつまんだ


「お前さ、なんだ?その顔」

「え?は?」

目を合わせようとしないオドオドしている古市。目を無理やり合わせるように顔を近づけた。


「なに、おが」

お前がなんだよ。

じっと見つめた、古市の綺麗な目を。

「分かった、男鹿…ごめん、遅くなったわ言うの、だけど、俺がお前に会わなかっただけでなんでそんな怒ってんだよ」


ごめんじゃねーよ、古市。

「あーもー俺は古市不足でしにそーだったつの!」

まじはずいな、この言葉。でも、ほんと古市がいねーとものたりねぇし。
嫌なんだ。

古市は顔を真っ赤に染めた、
可愛すぎてもう誰にも渡したくねぇ。


「男鹿、誕生日おめでとう」

古市から抱きついてきた。

……あー古市、古市古市、俺はお前が好きだ。

「男鹿、好きだ」

思ってることは一緒なんだよな、俺たち。古市、愛してる。


涼しくなってきた風が吹いた
俺と古市の上がった熱を冷ますように。








/////////////////////

古市、なんでお前、河原にいたんだよ


いや、それはな、男鹿。気にするな。

気になんだろ、


…男鹿への誕生日プレゼントどうすっかなーとか、なんて言おうかなとか必死に考えてた…


なんて可愛いんだ!!!俺の古市!!






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