…病み。
なんてつまらない日々になったのかな。
なんてなんてね、思ってみました。
秋と冬の間。
北風が少し肌寒く感じる、カーディガンの上に学ランを羽織ろうか、迷うようなそんな温度で。
ぶぇっくしゅ!
くしゃみが出てしまった。鼻水も出そうになり、すする。
「どうした?風邪か?」
学ランを羽織い、夕日に照らされてる男鹿が俺に聞いてくる。
「風邪なんてひいてねーよ、さみーな。」
「まぁ、よくいうよな、馬鹿は風邪を引くって、古市やっぱ馬鹿だな」
「は?なにいってんの、話噛み合ってないんですけど、男鹿馬鹿」
いつもと変わらずお互いを軽く罵る。
そんな日々なんて幸せなんだ。
とは思えないだろ。
俺は、そんな日々では物足りない。
平和だと、なにか生きた心地のしないような。
なんだろうな、男鹿がいるとホッとしてしまって、平和な世界、に、なる。
嫌いじゃない。好きじゃない。だが、物足りなくてつまらなくて…
はぁとため息をついた。
すぅと息を吸い込んだ。
冷たくて心地よい風が喉にくる。
むせたんだけど。おい、風。
あー俺は馬鹿だな、男鹿の言ったとおり、な。男鹿。
ざく。
ごめん、な。
つまらない、平和な日々は、もう飽きたんだ。
ただ、それだけだ。
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