瑠璃色の花みたいに




「ねぇなまえ、バトルしようよ。ナイフ使っていいからさ。そのかわり僕の肉体に傷をつけるのはやめてくれよ」

「またなんて無茶なことを」

「正々堂々、俺と勝負しなよ」

「あ、そうだミストレ。一つ約束しよう」

「君が俺と戦ってくれるなら聞いてあげなくもないかな」

「どんな戦いであっても、諦めずに戦って。戦わずに逃げようなんて思わないで」

「そんなこと、言われなくても分かってるさ」







日付順で表示される死亡者リストの一番上に記載されたみょうじなまえの文字を見て、俺はなまえが死んだことをようやっと理解した。自分一人で敵を迎え撃とうとした否、迎え撃った行為をヒビキ提督は浅はかだと言ったが、俺はそんなこと思わなかった。むしろ俺よりもかっこよすぎてムカつく。たぶん俺はなまえを一生越えられないだろう。自分よりも優れた者を許せない俺は、そのことがなによりも悔しかった。
エスカバなんかは罪悪感を感じているんだろうが、約束を守り抜いた奴にそんなものを感じてもお門違いだ。バダップはどうかはしらん。あんなんでも意外になまえに懐いていたから今ごろ部屋で号泣してたりして。そんなバダップの姿を思い浮かべると、少しだけ気が晴れた。あそこまで敵わない奴なんてなまえ一人で十分だ。









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