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バギー




バギーに「デカ鼻」「赤鼻」は禁止だ。それに似た「デカい墓」とかもだめ。そんなことはこの海賊団に入ったみんなの周知の事実だ。私も何度か似た言葉を発して「あァ!?」ってキレられたことがある。だからクリスマスの宴もやらないものだと思っていたのだ。
「お前なんだその格好?ハデに適当だな」
「適当も何もいつも通りだよ。バギーこそなにそれ、サンタ?」
「サンタだ」
サンタより少しアレンジしてサンタ海賊バージョンって感じだけど、よく似合っている。何色でも似合うバギーすごいなとぼけっと見つめていると目の前に何か差し出された。
「やるから着替えてこい。クリスマスの宴にはこんくらいがちょうどだろ」
「私プレゼントとか何も用意してないけど」
「おれに酒注ぎやがれ、それで許してやらァ」
バラした手が私の頭を雑に撫でる。笑う彼に少しドキッとしてしまって、紛らわすために飛び込んでハグした。

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テーマ「人外ファンタジー」
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