11/9 ベックマン

「誕生日おめでとう」

そういって彼の白髪に似合うように選んだピアスを渡す。

「毎年毎年ありがとうな」

こうやってプレゼントを贈りあうのは5年目で今年は少し勇気を出して未来の約束を取り付けてみた。

「ら、来年も私に祝わせてね」
「……来年だけか?」

ピアスを袋から出して眺めていた彼は不思議そうな声で尋ねてくる。

「え、」
「来年だけじゃなくておれが死ぬまで祝ってくれよ……隣で」

そう言い私の両手をとり口付ける。パニックになった私はうんとしか言えなくて「よろしくな」と呟き口にキスされたところで現実に引き戻され顔から火が出るほど赤面した。

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