8/8 バギー
「おれの誕生日に熱出しやがって」
ごつんとおでこに拳をぶつけられる。いててとさすればつまらなそうな顔をされた。
「ごめんって。ほら、主役は宴行っておいで」
「ハデにちげェわ!おれはなァ……あー!いい!病人は寝てろ」
何が違うのかちっともわからなくて首を傾げると、バギーが部屋から出ていく。横にいたカバジはそっと私の耳に口を寄せた。
「たぶん船長あなたに祝って欲しかったんですよ。またここに来たら言葉かけてやってください」
そう言われ部屋を出ていくバギーの後ろ姿が思い出される。宴より私なのかななんて自惚れたことを考えながらどうやってバギーをお祝いするか脳みそをフル回転させた。
この後ステーキやケーキなどの色々な食べ物を持ってきたバギーに「誕生日おめでとう!」飛び込み、怒られたのは言うまでもない。
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