1/24 テゾーロ

大量のプレゼントに豪華な食事に部下たちの祝辞。毎年変わらない誕生日にいつもと同じようにバカラにプレゼントの中身の確認と廃棄を命じ自室へ足をむける。彼女はなにをしてくるだろうかアクセサリーのプレゼント?花束?どれもつまらない。そう考えながらドアを開けると食べ物の匂いがした。

「あ、おかえり。早いね」
「なにしてる?」
「料理だよ今日誕生日でしょ?」

誕生日と料理がどう繋がるのか分からず怪訝な顔をすれば説明するようにしゃべり始める。

「誕生日だから何かプレゼントをと思ったけど、あなたならお金で買えるものはなんでも手に入るでしょ。お金じゃ手に入らないものってなにって考えたとき、気持ちかなってだから気持ちのこもった料理」
「……」
「手料理とか嫌いだった?」
「…ははははっ!やっぱりお前は最高だ!」

想像していたどの行動より素晴らしくて笑みがこぼれる。衝動のままに持ち上げ抱き締めれば「そ、そうかな?」と戸惑った声をあげつつもぎゅっと抱き締めれかえされた。

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