セクハラです
今私は忙しいからと秘書のようなことをさせられている。いつもは事務だから秘書みたいな特殊なことできないと散々言ったのだが、アイスバーグさんの周りにいればいいだけなんとかなるの一言で丸め込まれてしまった。
「こちらの書類にも目を通してもらっていいですか?その間に紅茶おかわり入れてきますね」
「ありがとう。今紅茶はいい、こっちに来てくれ」
書類に不備が?それとも粗相した?とヒヤヒヤしながら目の前に立てばもっとと手招きされて首を横に振った。
「公私混同だめです」
「嫌だ。秘書姿のお前をじっくり見てェ」
「嫌だじゃないですよ、仕事終わってからにしてください」
「おいで」
私の話なんて無視して手招きされる。いつもはもう少し話聞いてくれるのに。仕方なしに近寄れば腰に腕をまわされた。座っているから彼のほうが小さくて肩に手をつく。
「秘書ちゃんが来たらどうするの」
「ンマーなんとかするさ」
「さすが社長頼りになるー」
あからさまに棒読みで褒めてるのに気にせずタイトスカートの縫い目に指を這わせたり、タイツに手を滑らせたり。セクハラだと声をあげようと彼の肩を押して体を離した瞬間扉が開いた。
「アイスバーグさんこちらの書類、」
「あ、」
「な、なにしてるんですか!」
10歳の子を目の前にすると恥がでてきて穴に入りたくなる。「ちょっと休憩だ」と笑う彼から素早く離れ「紅茶入れてきます!」と部屋を飛び出た。
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