猫の日
ごてごてした赤い首輪をつけられ、今猫耳をつけれそうになり全力で拒否してるところだ。
「これだけでも悪趣味なのに、耳は絶っ対やだ!」
「〇〇、こっちむけ」
真顔で名前を呼ばれると逆らえなくなるのわかってやってるんだろうな。素直に頭を傾ければ撫でられ、ふわふわの猫耳をつけられた。
「可愛いなァ」
「ん、ぅ」
「こら」
猫のように床に座らされ顎を撫でられる。撫で方がいやらしくて身をよじれば首輪をぐんっと引かれた。
「だめだろ?おれの猫なんだから。こういうときなんて言うんだ?」
「……にゃあ」
「いい子だ」
猫にするように触られて、キスできるぐらい顔が近いのにキスしてくれない。腕を伸ばし歯をぶつけるぐらいの勢いでキスすれば、にやっと楽しそうな顔で笑われた。
「主人に傷負わせるとは、悪い子だったのか。躾し直さないといけないな」
嗚呼、明日は立ち上がれない。少しでも手加減してくれることを願って体を預けた。
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